オランダ研修旅行

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平成22519

平成22年度悠声会オランダ研修旅行の報告について

 オランダ癌センターでは、ヒルガー教授の案内の下、通常では入ることの出来ない施設なども見せてもらい、治療の現状を説明されました。患者がほとんど待ち時間なく診察を受けられること、顔の再建に使用されるプロテーゼは必要な時にわずかな時間で院内で作成されること、喉頭摘出者の気管内の環境を検査する機械を使用して人工鼻の開発をしていること、言語聴覚士はそれぞれ広い部屋を与えられ、充実した機械を使用して患者に対応していることなどを、実際に現場に入れてもらい、説明されました。
 そして、オランダの喉頭摘出者の団体の本部となる、ユトレヒトのNSvGを訪問しました。ここでは、悠声会とNSvGの活動内容を紹介しあい、今後の協力を約束しました。悠声会の活動について、NSvG会長のアド氏より、同じ志を持って活動をしている、との言葉をもらっています。また、HBCで放送されたニュースを紹介したところ、喉頭摘出後、発声の手段を持たず、1年も全く声を出すことが出来ず、筆談のみで生活しなければならない患者がいることに驚きの声を上げていました。
 NSvGは、25ユーロ/年の会費、年6回発行の雑誌の売り上げ、国と癌協会からの40万ユーロ/年の補助金で運営しています。雑誌は喉頭摘出者が編集者として働いており、患者のみならず、その家族や医師に喉頭摘出者のことを学んでもらうという目的で出版されています。
 NSvGには11の地方部会があり、それぞれ年5回の集まりがあり、全体としては年一回の集まりがあるとのことです。地方部会での集まりでは、家族も含めて皆でスケートに行ったり、キューケンホフ公園に行ったりしているそうです。これらの会では、患者だけではなく家族も含めて参加し、患者を取り巻く社会環境の改善を図ることを目的としており、声のリハビリテーションは行なっていません。声は医療施設、社会生活は患者会というように考えられているとのことです。
 プロヴォックスやHMEのコストに関しては、患者が購入するものの、その請求が保険会社に回される為、実質的なコストは患者側には発生しないとのことでした。

その他に、喉摘出者が水泳を楽しんでいると聞きましたが、その時には理解出来なかったのですが、頂いたDVDを見たら、皆さん飛び込んだり潜ったりして楽しそうに泳いでいる場面を見てびっくりしました。
 オランダでのプロヴォックス使用者は約90%で、残りが電気喉頭・食道発声とのことで、現在食道発声をしているのは、プロヴォックスが登場する前に喉頭摘出を行なった人がほとんどのようです。
 様々な会話がなされましたが、重要な内容はこのようなものになります。

日本では考えられませんが、オランダの喉頭摘出者は専用のシュノーケルを付けて水泳を楽しんでいるようです、動画をご覧ください

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