大阪カウンセリングの会

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第11回カウンセリング会(大阪)の実施報告

1.開催日時 平成26年11月16日(日)13:00〜17:00

2.開 催 場  大阪市東淀川区東中島1−18−5
         新大阪丸ビル本館   会議室501・503号室

3.参 加 者  合計36名
         言語聴覚士5名(金崎先生含む)、悠声会東京本部2名(土田会長、若月理事)、
         関西支部会員12名、愛知県から参加者2名(N様と高津言語聴覚士同行)、
         滋賀県から参加者2名(W様と喜多言語聴覚士同行)、愛媛県から参加者1名(W様)、
         兵庫県潮来市から参加者2名(S様ご夫婦)、奈良県生駒郡から参加者2名(I様親子)、
         京都市から参加者2名(O様親子) 、
         カウンセリング会希望者計9名、見学者・相談者2名、(大阪府会議員K先生、I様)、
         アトスメディカル名優(株)スタッフ7名

4.開催内容

  • ○  土田会長 @
    NHKハートネットテレビ(2014年9月17日放映)、「リハビリ介護を生きる」に出演。
    Ctrl(コントロール)キーを押しクリックするとアクセスできます。
    A
    市町村に対する喉頭摘出者用人工鼻(HME)を認定した自治体リスト資料の配布と未承認自治体への働きかけ要請について。
  • ○  若月理事 @
    今回のカウンセリング会は、難治症例(3名)の御相談を丁寧に解決するレベルの高いカウンセリング会になりました。
    また、奈良県から参加されたI様親子が家族で「声を取り戻す」取組み方には感動しました。
  • ○  板垣社長 @
    NHK教育テレビジョン(Eテレ)福祉情報番組の反響が大きく市町村からの問い合わせが増えております。
    A
    与謝野 馨先生(元衆議院議員)の特別講演「声を選ぶ、生き方を選ぶ」の開催告知について(12月14日(日)東京都港区・品川インターシティホール)

5.参加者からの感想(抜粋)

@
奈良県から参加されたI様親子が「声を取り戻す」取組みについて(経緯)
今年、お父様(65歳)が、奈良県内のK病院で喉摘手術を受けられ失声されまし
た。  
同病院の主治医は、シャント発声に否定的で術後は、同病院の発声教室で主に腹式
発声や電気喉頭発声を強く勧めましたが、腹式発声は修得が難しく困惑していた娘
様が、インターネットでシャント発声を探しあて、前回、7月20日開催のカウンセリング会にお母様と一緒に見学参加されました。
その時、出席していた天津医師や言語聴覚士の先生にシャント発声長所、短所・不安なことを熱心に相談された後、8月に大阪市立総合医療センター天津医師の診察を受診されプロボックスの施術を決断しました。
11月5日にプロボックスを施術し、数日後に携帯電話の会話が可能になり、同16日のカウンセリング会でフリーハンズHMEにチャレンジした結果、見事に声を取り戻されましたご本人は、「孫が生まれたし、声も取り戻せた。嬉しい事が二つ重なり嬉しいです。」  娘さんも「うれしいです。」と喜ばれていました。
  •  娘様が、あきらめずインターネットでシャント発声を探したこと。
  •  勇気をもってカウンセリング会にお母様と一緒に参加され行動を起こしたこと。
  •  信頼できる医師等と出会い、納得いくまで相談して決断したこと。
初出産の不安を抱きながら無事女児を出産されました。父親の音声機能復活方法を家族でよく話し合い、行動し、希望を持って決断されたことは素晴らし親子愛であり家族で掴んだ勝利であると思います。
父様は、お孫さんと会話したり、絵本を読んであげたり楽しみが増えましたね。
A
兵庫県潮来市から参加されたS様ご夫婦
発声練習をしていますが、完全に息を止める事ができない。また、練習を開始する痰
がでてくるので対応策を教えて下さい。
  •  永久気管孔で呼吸する場合、穴を塞ぐ以外は完全に息を止めることは難しいですね。
  •  発声訓練の前に強く咳払いをして痰を出しますと練習を開始してから痰は、少し程度しか出ません。
  •  食後、痰が出やすくなる人は、食前に強く咳払いをして痰を出していただくと少し改善します。痰は、術後日数が経過するにつれて少なくなる傾向のように感じます。
  • 朝、洗面時に清潔なガーゼで永久気管孔周辺の皮膚を拭いていただくと感染症対策になります。
御夫婦で打ち解けられて笑顔でお話をされていたのが印象的でした。
B
滋賀県から参加されたW御夫妻とK先生(ST)
今年から、滋賀医科大学でプロボックスの施術をはじめました。シャント発声やプロボックスを使用している方と直接会話する機会がないので勉強になります。(K先生)

<喉摘者の生活情報>

◎ 兵庫県のK大学病院救急救命センターR医師からの情報です。

〇 寒くなってから入浴中にお湯を吸い込み救急搬送される喉摘者が増えています。
幸い、家族が入浴中の異変に早く気がつき救急車を呼んで大事に至りませんでしたが、体力のない高齢者は、雑菌を含むお湯が肺に入りむと肺炎を起こし重篤な状態になる可能性もありますので注意してください。

  • 一日の疲れを暖かいお風呂で体を温めてリラックスしたい気持ちはよく理解できます。 長めの入浴や肩まで温めることは事故のもとになるので控えましょう。
  • 家族の方は、頻繁に入浴状況を確認し、声を掛け合いましょう。

◎ 喉摘者の運転免許証の更新について

障害者(喉摘者)になって初めて兵庫県運転免許更新センターで運転免許証の更新申請をしました。
 心配したことは、

@
障害者(喉摘者)になったこと。
A
平成26年6月1日から「一定の病気等に係る運転者対策のための規定の整備」という法律が
制定されたため障害者(喉摘者)が、この法律に接触し更新が難しくなる可能性がある。

[結論]
喉摘者になっても運転免許証は、更新できます。

〇 この法律の狙いは、意識障害に伴う発作を起こす病気等による交通事故防止が目的で喉摘者には該当しません。
 ただし、更新者全員に簡単なチェック表が配布され5項目の問診に自主申告で該当なしのチェックをして署名後、提出します。(虚偽の報告が判明すれば罰則あり)

〇 視力検査時、検査員に「みぎ」「ひだり」「うえ」「した」と答えるだけで合格です。
簡単に答えるだけですが発声が、できたので助かりました。

悠声会 関西支部
支部長 伊藤文博