16回有明病院患者交流会
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第16回プロヴォックス患者交流会報告

平成22124日、今年最後のプロヴォックス患者交流会が癌研有明病院1階セミナー室にて開催されました。患者様やご家族の方など、総勢34名の方々がご参加になり、積極的な意見交換が行われました。今回は言語聴覚士の亀井先生にもご出席いただきました。

 

まず悠声会会長の土田さんから、悠声会の活動報告がございました。本年1014日に悠声会の代表者6名が厚生労働省を訪問し、プロヴォックスの保険点数見直しの陳情を行いました。人工鼻につきましては障害者日常生活用具としての給付が受けられるようにする働きかけを、町田市、八王子市、横浜市、板橋区、渋谷区に対して行っております。自治体によっては給付の申請をする方の数が少ない方が予算化しやすいそうで、今後もこういった働きかけを継続していかれるそうです。また、悠声会の活動に関して、毎月1回飯田橋にございます東京ボランティア・市民活動センターの会議室にて発声教室を開催しておりますが、来年2月頃からは東京都障害者福祉会館でも開催する可能性があるというお話がございました。市民税が非課税となっている障害者の方はNHKの受信料が全額免除になるというお話もございました。

 

出席者の近況報告の中で、Kさんは自らの経験から得た発声のコツを皆さんにご紹介してくださいました。無理に大きい声を出そうとしたり、人工鼻を強く押したりするのではなく、大きく息を吸って、優しく空気を出すように心掛けると良い声がでやすいそうです。小声で話すことができるようになることを目標にしていくのがいいともおっしゃっておりました。また、アドヒーシブを少しでも長持ちさせるには、時間をかけて丁寧に貼ることが大切であるとのことです。

 

 現在電気喉頭を使用している別のKさんは、1224日にプロヴォックスの留置手術をお受けになるそうで、「プロヴォックスは自分へのクリスマスプレゼントだ」と明るくおっしゃっておりました。ぜひご自身の声という最高のプレゼントを手に入れていただきたいと思います。

 Hさんはプロヴォックスを入れてすぐ話すことができたそうですが、もともとカラオケが好きだったので、もしかしたらカラオケとプロヴォックスの発声方法が似ていたのかもしれないと分析されておりました。

 

山形からいらっしゃったIさんからは空腸と寒さのお話がございました。急に寒くなると空腸がそれを嫌がってキュッと締まることがあるそうで、山形の冬はとても寒いので少し心配であるとおっしゃっておりました。ただしプロヴォックスを使い始めてから4年目なのでだんだん慣れてきており、そういった心配も生きている証拠であると前向きに考えていらっしゃるそうです。

福島先生からは、2005年から癌研有明病院でプロヴォックスの留置手術を始めて、今年ついに100例を超えたというお話がございました。また、先日筑波大学附属病院の先生方がプロヴォックスの見学に癌研有明病院へいらっしゃったそうです。その後無事第一例目の手術が成功しましたので、今後筑波エリアでもプロヴォックスを扱う施設ができたとのことです。他の地方の病院からもプロヴォックスに関する問い合わせがきており、今後はもっとプロヴォックスを取り扱うことのできる施設が増えていくのではないかとおっしゃっておりました。

 

今回も福島先生へいろいろな質問がございましたが、その中で住まいの近隣にある病院でプロヴォックスの交換だけを行うことができないかどうかというご質問がございました。現在はプロヴォックスの交換を行うことのできる施設は限られておりますが、オーストラリアでは言語聴覚士の方も交換を行っているように、日本でも将来的にはもっと増えていくのではないかとのことです。ただしそこでネックになるのは保険の問題であり、なんらかの改善が必要であるとご説明されておりました。

 

亀井先生からは、プロヴォックスを使用している患者様に共通の悩みであるハ行の発音について、下唇を噛んで英語の ”fa” を言うように、少し強めに発声するのが良いというお話がございました。悠声会のホームページには他にもいろいろと役に立つ情報があるのでぜひ見てほしいとおっしゃっておりました。

 

次回の患者交流会は来年2月の予定です。これから本格的に寒くなり、Iさんのお話にもあった通り、喉摘された方にとっては特につらい季節ではありますが、また元気な皆様のお姿にお目にかかれることを切に願っております。

 

  

第17回プロヴォックス
患者交流会のお知らせ
 

 

 時下、皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。この度、癌研有明病院 頭頚科にて喉頭摘出術をお受けになり、手術後にプロヴォックスにご興味のある患者様を対象に第17回交流会を開催することとなりました。皆様の社会復帰を促進することを、目的としています。情報交換や憩いの場となると思います。ご家族もご一緒に是非おいでください。

申し込みは必要ございませんので、ふるってご参加下さい。

 

 
 

予定日時:2011年 2月19日(土)

患者会:13:00〜15:00

場所:癌研有明病院 1階セミナー室

   当日、正面玄関に案内図をご用意致します

 

 
 

問い合わせ先

  癌研有明病院 頭頚科外来 

  TEL 03-3520-0111代表)  

       頭頚科外来 内線1260

    又は 福島啓文 内線7082