20回有明病院患者交流会
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去る平成231217日、がん研有明病院1Fセミナー室におきまして、第20回プロヴォックス患者交流会が開催されました。今回は患者様、ご家族、医師、看護師、総勢30名の方々がご参加され、大盛況の中、記念すべき20回目の患者交流会を迎えました。

まず悠声会幹事の土田さんより、近況報告、悠声会の活動報告がございました。がん研有明病院の患者でもあります赤木家康先生が先月出版されました「癌!癌!ロックンロール」が好評発売中であり、同院の売店でも販売中とのご報告がございました。赤木先生の生い立ちから、下咽頭がんを宣告されその後の闘病生活、プロヴォックスとの出会い、現在に至るまで余すところなく描かれ、患者様だけではなく、ご家族やその他多くの方々にとっても大変勇気づけられる一冊になっております。まだご覧になられてない方は是非ご覧になられてはいかがでしょうか。

前回にもご報告がございました悠声会が積極的に行っている、人工鼻(HME)を障害者日常生活用具給付として認定してもらうための陳情活動についても報告がございました。訪問後、認定に向け前向きに検討が進んでいる自治体があるとのことで、今後の陳情活動も変わらず続けていくとのお話がありました。より多くの自治体で認められれば、経済的に患者様の大きな助けとなり、プロヴォックスを使う多くの方々が声を取り戻すことができるとおっしゃられておりました。

また、124日には大阪より近畿地方の患者様によばれ、日本大学医学部附属板橋病院の言語聴覚士、亀井知春先生と共に悠声会の方々が患者交流会という形で訪問し、関東、関西の患者交流会を行ってきたとの報告がございました。大阪にてこのような会が行われたのは初めてで、当日は大阪、京都、兵庫の患者様11名が参加し多くの意見、体験談を交わしてきたとのことです。多くの方々が話されていたことは「東京では、がん研患者交流会や悠声会といった交流会があり、うらやましい。」とのことでした。今回の会を受け、今後、定期的に大阪へ出向き交流会の機会を増やしていきたいとのお話がありました。

また東京では、実際にプロヴォックスを使用されている方々の為に個別に発声のコツを伝える講習会を設け、16日には2名の方が参加されたとのことです。これまでの体験を多くの方へ伝えもっともっと喜びを分かちあいと思い、このような場を企画し、今後もどんどん行っていきたいとのことでした。

参加者の皆さんの近況報告では、今回も印象に残るお話がたくさんございました。

Kさんははじめて声が出ないと診断され非常に落ち込んでいたところ、福島先生に出会い、プロヴォックスの手術を受け、再び声を取り戻すことができました。同じ境遇の患者さんのために、少しでも役に立つならばと思い、この患者会に参加し続けて行くとお話しされました。

別のKさんは7年前に下咽頭がんを宣告され5年前よりプロヴォックスを使用しています。以来、声の出やすい日、出にくい日はあるけれど、気持ちは前向きに、また活動的になったため、国内、国外問わず、出かけることが多くなったとのことです。

 また別のKさんは、プロヴォックスのオペをして6年、約半年に1回プロヴォックスの交換を行ってもらっていて、ちょうど交換してもらいきれいに喋れている、今日の会に元気でみんなに会えることが何より幸せです、と笑顔で話されていました。

 特に印象に残ったのが、Oさんからのメッセージでした。「1年半前にプロヴォックスの手術を受け、以来福島先生に教わり、何でもやるようになりました。ここにいる皆さんはみんな落ち込んでないで、やる人です。なんでもやりましょう。やれば必ず芽が出ます。」

 

今回で節目となる20回目を迎えた患者交流会ですが、すでに手術を行った方々や、これから手術を行う方、ご家族の方々多くの方々が参加し意見交換し、参加してよかったと笑顔でお帰りになる姿を拝見しますとこの患者交流会の存在意義を強く感じさせられます。次回は21回目です。さらに多くの方にご参加者頂き、さまざまなご意見、体験・経験を共有して頂けましたら幸いでございます。