18回有明病院患者交流会
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第18回プロヴォックス患者交流会報告

平成23618日、癌研有明病院4F会議室におきまして、第18回プロヴォックス患者交流会が開催されました。今回は患者様、ご家族、医師、看護師、言語聴覚士など総勢20名の方々が参加されました。言語聴覚士の方は静岡がんセンターとがんセンター中央病院から参加され、また患者様の中には遠くタイからいらっしゃった方もおり、この患者交流会が広く多くの方々に受け入れられているということを改めて実感いたしました。

今回もまず始めに悠声会幹事の土田さんから最近の活動報告がございました。前回の患者交流会でもお話がありましたが、地方自治体による人口鼻(HME)の障害者日常生活用具認定に関しまして、今年度から町田市と八王子市で給付が行われることになったという報告がありました。町田市に関しましては上限が月12,000円ということで、昨年度から給付が開始された世田谷区に比べて給付額は少なくなっておりますが、まずは自治体による給付が広く普及していくことが最優先であるとおっしゃっていました。またせっかく人工鼻が給付の対象になっても、申請者がいないと次年度の予算を確保できなくなってしまう可能性があるとのことで、必ず誰かが申請をしていくことが必要であるとのことです。

Mさんからは528日に新潟で新声ときの会という新たな患者会が発足したという報告がございました。当日の発足記念式典では40名の方がご参加になったそうです。新潟県立がんセンターの佐藤先生が中心となって今後の活動を行っていくとのことです。

大阪からいらっしゃったMさんからは喉摘者共通の悩みである「は行」の発声につき、悠声会のホームページにその練習方法が公開されているのでぜひ活用してみては、とのご提案がありました。またご自身の経験談として、インターネットでプロヴォックスや赤木先生の映像を見て喉摘に踏み切ることができたこと、ろうそくをフーッと吹き消すように息を吐く練習をしたところ痰が減ったこと、30500円のマッサージに毎日通って胸や肩の張りをほぐしてもらっていたら、少しずつ張りがとれ、それに伴い声が出やすくなったことなどをお話くださいました。

先日喉摘者の音声回復リハビリテーションの分野の第一人者である、オランダがんセンター所属の言語聴覚士コリーナ先生が来日し、各地でセミナーや発声カウンセリングなどを行いました。

645日は箱根、1112日は和歌山において、集中セミナーを開催し多くの方々に参加いただきましたが、その際に気づいたことをKさんが話してくださいました。

プロヴォックスで話をするときはまず肩の力を抜き、低い音をゆっくりと出していくこと、腹筋を使っておなかから声を出すことを意識すること、HMEを強く抑えすぎないことなど、基本的ではありますが、非常に大切なことを再認識することができたとおっしゃっていました。

土田さんからはコリーナ先生とのお話の中で、会話中に相手から聞き返されるとついつい大きい声で言い直そうとし、かえってうまく声が出なくなってしまうことがあり、そういう時にこそ明瞭度を意識して小さい声でもゆっくり話したほうが声も出やすいとアドバイスをいただいたことが印象に残ったそうです。

福島先生からは近隣の医療機関でもプロヴォックスを採用する施設が増えてきており、シャント発声の広がりを感じているとのお話がありました。特に今回タイからいらっしゃった方のように会社を経営しており、他者とのコミュニケーションが必要不可欠な方にとっては、ただ単に病気を治すだけではなく、QOL向上が非常に大切で、その点でプロヴォックスは大変役に立っているとおっしゃっていました。

また、長年食道発声をしていた方がプロヴォックスを使用すると、口に含んだ空気を取り込もうとする食道発声の癖が影響して、うまく肺からの呼気を発声に活かせないことがあるかもしれないというお話もありました。

最後になりますが、今回参加されたHさんはこの患者交流会のメンバーと一緒に旅行へ行き、いろいろなお話をしてみたいとおっしゃっていました。すぐに実現することは難しいかもしれませんが、患者様自身が新しいことをどんどん企画し、この患者交流会が更なる発展を遂げ、一人でも多くの喉摘者の役に立つ活動を続けていかれることを期待しております。

 

 

 

第19回プロヴォックス患者交流会

時下、皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
この度、癌研有明病院 頭頚科にて喉頭摘出術をお受けになり、手術後にプロヴォックスにご興味のある患者様を対象に第回交流会を開催することとなりました。皆様の社会復帰を促進することを、目的としています。 情報交換や憩いの場となると思います。ご家族もご一緒に是非おいでください。
申し込みは必要ございませんので、ふるってご参加下さい。

予定日時:2011年 9月17日(土)
13:00〜15:00
場所:癌研有明病院 会議室
当日、案内図をご用意致します

問い合わせ先
癌研有明病院 頭頚科外来
TEL 03-3520-0111 (代表) 頭頚科外来 内線1260
                又は 福島啓文   内線7082

ご質問等ございましたら、お気軽にお電話にてお問い合わせ下さい。