19回有明病院患者交流会
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19回プロヴォックス患者交流会報告

 

去る平成23917日、がん研有明病院4F会議室におきまして、第19回プロヴォックス患者交流会が開催されました。今回は患者様、ご家族、医師、看護師、総勢37名の方々がご参加され、会場から人があふれるほどの大盛況でした。

まず悠声会幹事の土田さんより、悠声会の活動報告がございました。ご存知の方も多いかと思いますが、822日の読売新聞朝刊にシャント発声に関する記事が掲載されました。土田さんをはじめ悠声会の方々がカラオケを楽しんでいる写真も掲載されており、記事の最後には「シャント発声は声を回復する有効な選択肢で、医師は必ずその説明をするべきである。」という福島先生のコメントがございました。これまでシャント発声の存在すら知らなかった多くの方々に知っていただくよい機会になったのではないでしょうか。

また悠声会が積極的に行っている、人工鼻(HME)を障害者日常生活用具給付として認定してもらうための陳情活動についても報告がございました。83日の板橋区を皮切りに、横浜市、西東京市、港区、渋谷区、江戸川区、江東区、大田区、足立区を訪問し、各自治体において人工鼻の必要性を説明したところ、いずれの自治体でも担当の方は非常に熱心に話を聞いてくださったそうです。特に良かった点は、それぞれの地区に在住している悠声会の会員の方も一緒に訪問し、担当の方に直接要望をお伝えになったことだそうです。

今回訪問した全ての自治体がすぐに日常生活用具の給付を開始することは難しいと思いますが、来年度から数カ所でも給付を開始してほしいとおっしゃっておりました。そして将来的には、悠声会の活動としてではなく、患者様個人が各自治体を訪問し、スムーズに日常生活用具給付の認定を受けられるような体制にしていきたいとのことです。

参加者の皆さんの近況報告では、今回も印象に残るお話がたくさんございました。

Mさんはここしばらく体調を崩していらっしゃったそうですが、昨日職場復帰をされたそうです。当面の目標はフリーハンズを使いこなし、メモをとりながら電話で話ができるようになることとおっしゃっておりました。

Kさんは今年の3月にプロヴォックスを留置し、5月からフリーハンズをお使いになっていらっしゃいます。フリーハンズの使い方に慣れ会話ができるようになってくるにつれて、気持ちが落ち着き、行動範囲がどんどん広がっていらっしゃるそうです。声が出るようになるとさらに欲が出てきて、もっと大きな声で、もっと上手に話をしたくなってきているそうで、話せることによって、ますます前向きになっていらっしゃるようでした。

また福島先生と悠声会のおかげで話ができるようになったとおっしゃっていたTさんは「自分はまだ66歳。声を出してもっと人生を楽しみたい。」と、発声の工夫とトレーニングを日々続けていらっしゃるそうです。

2年前にプロヴォックスを留置したCさんは、喉摘後約1年半はほとんど話をすることができなかったそうです。しかしプロヴォックスを留置したところ、手術の翌朝には声が出て信じられないと思ったことを鮮明に覚えていらっしゃるそうで、その時の気持ちを忘れないようにしたいとおっしゃっておりました。

特に印象に残ったのは今回初めて参加されたIさんの奥様のお話です。「ある日主人が喉に小骨が刺さるような感じがすると申しておりましたので近所の耳鼻科で診てもらったところ、一刻も早く大きな病院に行くようにと言われました。そこで下咽頭がんとの宣告がございました。私はとにかく命さえあれば声を失っても仕方がないと思いましたので、喉頭全摘にためらいはありませんでした。生きてさえいれば一緒にいられるのですから。でも主人にとって声を失うということはとても辛かったようです。今回初めてこちらの会に参加させていただき、皆さんが生き生きとお話をされている姿を拝見して大変感動しており、希望を持てた気がしております。ありがとうございました

前回の交流会ではタイから参加された方がいらっしゃいましたが、今回は沖縄からの見学者がありました。遠くから参加される方を拝見する度、改めてこの患者交流会の存在意義を感じさせられます。次回は節目となる20回目の交流会です。ぜひさらに多くの方々にご参加いただければと思っております。

 

文責:K.Ezawa Meilleur Co. , Ltd.

 

 

 

20回プロヴォックス患者交流会のお知らせ

時下、皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

この度、癌研有明病院 頭頚科にて喉頭摘出術をお受けになり、手術後に

プロヴォックスにご興味のある患者様を対象に第20回交流会を開催する

こととなりました。皆様の社会復帰を促進することを、目的としています。

情報交換や憩いの場となると思います。ご家族もご一緒に是非おいでください。

申し込みは必要ございませんので、ふるってご参加下さい。

 

問い合わせ先

癌研有明病院 頭頚科外来

TEL 03-3520-0111(代表)   頭頚科外来 内線1260

                   又は 福島啓文 内線7082 

ご質問等ございましたら、お気軽にお電話にてお問い合わせ下さい

 

                    

           予定日時:20111217日(土)

13:00〜15:00

場所:癌研有明病院 セミナー室A

        当日、案内図をご用意致します