有明病院患者交流会
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第35回プロヴォックス患者交流会報告

 平成28年2月12日(金)、がん研有明病院4階会議室で、第35回プロヴォックス患者交流会が開催されました。案内の手違いがあり、一部の方には1月22日開催の案内ご案内が届いてしまいました。今後はこのようなことが無いように細心の注意を払う所存でございます。今回ご参加いただきましたのはご家族を含めて17名という比較的、小規模な集まりとなりましたが、アットホームな雰囲気のなか、皆様一言ずつマイクを握りお話しされました。
 まず、会の冒頭に悠声会会長の土田さんからご挨拶がありました。初参加の方も何名かいらっしゃったので、このプロヴォックス患者交流会の成り立ちをお話しされました。プロヴォックスを装着した患者同士で集まる会が必要だということで土田会長が始められ、平成19年4月7日に第1回目のプロヴォックス患者交流会が開催されました。当時、日本ではプロヴォックスを使ってお話しされる方が非常に少なかったけれど、今はだいぶプロヴォックスを使用される方が多くなってきているとお話しされました。続いて悠声会の幹部の方々からご挨拶がありました。それぞれプロヴォックスを装着してから、喉摘前と変わらずにお話しできることにより仕事を続けられたり、お仲間と趣味を楽しまれたりされているとのことでした。
 会の終盤には、ご多忙の中、福島啓文先生もご参加いただき、ご参加された方からのご質問に丁寧に答えてくださいました。
 今回もまた、ご参加頂きました方々のお話しを幾つかご紹介させて頂きます。長野からお越しのIさんはプロヴォックス歴8年の大ベテランで、とても安定したお声でお話しされていました。そんなIさんもプロヴォックスを入れてすぐの頃は良いお声が出ず悩まれたそうです。ですが、あまり考えすぎないように過ごされたそうです。今はお友達からも「Iさんの話していること、ちゃんと聞き取れるよ」と言ってもらえるそうです。青森からお越しのFさんは娘さんがプロヴォックスをみつけてくれたそうです。ちょうどその頃NHKの番組に出演された土田会長のお話しされる様子を観てプロヴォックスを装着することを決心されたとおっしゃいました。入院中のMさんはご挨拶を紙に書いてくださり、スタッフが代読しました。放射線治療と抗がん剤投与の為入院中ですが、プロヴォックスに興味があるので参加したとのことで、他の方が喋られる内容を熱心にメモしていらっしゃいました。埼玉からお越しのOさんは昨年11月に退院されたそうで、まだ喉の腫れを感じておられるそうですが、シャント発声を始めて数か月とは思えないお上手な発声でした。品川からお越しのSさんは、ETCの身体障碍者割引を受ける為の役所とのやり取りを電話でスムーズに行えたことを喜んでおられました。「ハ・ヒ・フ・ヘ・ホ」がうまく発音できないことを心配しておられましたが問題なく相手に伝わったそうです。埼玉からお越しのMさんはプロヴォックスを入れて2年だそうで、とても大きく明瞭なお声でお話しされました。毎朝5時に起きてご近所の大きな公園を散歩されることが健康の秘訣だそうです。歩くことはいいことですよと笑顔でおっしゃっていました。練馬区からお越しのKさんは今年84歳の年男だそうです。声の上達に関して「牛歩の歩み」だというご自身の評価でしたが、実際のお声は途切れることなくとてもお上手な発声でした。世田谷区からお越しのHさんは、ブラシでプロヴォックスの中をきれいに掃除すると、とても良い声になるので家では奥様に「どうだ?良い声だろう?」といつも話しかけるそうです。今年の6月に娘さんがご結婚の予定とのことでとても幸せそうでした。
 第35回プロヴォックス患者交流会も、ベテランの方もご入院中の方にもご参加いただき、お悩みを共有したり、意見を交換したり、福島先生から貴重なアドバイスを頂けたりし、とても有意義な会となりました。

 次回は 6 月 24 日(金)の開催予定です。プロヴォックス患者交流会は、既にプロヴォックスを装着されている方やご家族はもちろん、プロヴォックスにご関心のおありの方はどなたでもご参加頂けます。プロヴォックスでお話しされる皆様のお声を聞いたり、経験談を聞いたり出来る機会はまだ限られておりますので、少しでもご興味のある方は是非ご参加ください。沢山のご参加をお待ちしております。