有明病院患者交流会

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第37回プロヴォックス患者交流会報告

 平成28年10月21日(金)、がん研有明病院4階会議室で、秋空のもと、第37回プロヴォックス患者交流会が開催されました。今回は30名を越える多くの参加者が集い、活発な意見交換が行われました。また、東北大学病院から、大越先生、嵯峨井先生2名の医師が見学に来られました。

 まず、会の冒頭で、悠声会会長の土田さんより、今年の夏に見つかった肺がんが、現在は治療の効果もあり経過が順調であるというご報告がありました。そのような状況もあり、地方の陳情活動へなかなか足が運べていないため、協力者を仰ぐ一幕もありました。土田会長は、シャント発声の皆さんの住む地域全てにおいて人工鼻(HME)を障害者日常生活用具給付として認められるよう、これからも頑張ると力強いお声でお話されていました。続いて、手を使用せず会話ができるフリーハンズの発声教室で指導されている木村さんからは、プロヴォックスが無かったら職場復帰はできなかったと、体験談とともにお話がございました。木村教室は毎月第3水曜日開催されていますので、ご興味ある方は、ぜひ参加をしてみてください。

 今回も大変多忙な業務の合間を縫って、福島啓文先生にもご参加いただきました。会場から上がった喉摘後の嗅覚機能について、先生から分かりやすく、嗅覚機能の原理、訓練方法についてのご説明があり、会の中で実際に嗅覚訓練法を実践する機会が設けられました。志木市から参加されたNさんは喉摘後ほとんどの匂いがわからなくなってしまったとのことでしたが、訓練後の匂い当てクイズでは、カレー粉の匂いをすぐ当てることができていました。

 今回もご参加頂きました方々のお話しを幾つかご紹介させて頂きます。

 港区からご参加のYさんは、フリーハンズをご利用で、とても明瞭なお声の持ち主です。Yさんは空腸再建で、食道発声は難しいと医師に言われ、楽して発声したいと思い、シャント発声に興味をもたれ、悠声会に参加したそうです。このくらいなら話せそうだと思い、シャント手術に踏み切り今に至るとのことです。Yさんは、空腸再建の方に特徴である突然空腸が閉まり飲み込みができなくなる、話せなくなるということが起きるとのことです。そのときは焦らず、空腸が開くまで待てば、ちゃんと開いてくるとのことです。この辛さは、当事者本人にしか分からないことであるとおっしゃっていました。同じような症状がある人に、交流会でそういった情報を広めてもらい、安心させてほしいとおっしゃっていました。

 世田谷区からお越しのHさんは、痰が多く、人工鼻・HMEの交換もこまめにしないといけないことがあるそうですが、会話が少ない時よりも、よく会話をした時の方が痰が少なくなるということに気づいたそうです。ご家族は仕事で不在がちのため、洋画を見るときに字幕を声に出して読み、なるべく声を出すことを心がけていらっしゃるとのことでした。

 松戸市から来たCさんは、プロヴォックスを入れられて7年目とのことです。当初からフリーハンズとラリボタンを使用されており、手術後翌朝には、声が出たそうです。毎朝、ラリボタンを永久気管孔に装着した後は、くるくると回し、空気が入りにくい位置を決めるそうです。フリーハンズに関しては、運転中隣の席に座った奥様に話しかける際、とくに便利さを実感してらっしゃるとのことでした。

 第37回プロヴォックス患者交流会では、これからシャント手術を受けようと考えてらっしゃるご家族が情報収集に、既に手術を受けている方々が情報共有の場として、また喉頭摘出者という同じ境遇の方々同志で悩みを共有する場として、とても有意義な会となりました。見学にいらした東北大学の先生方からも、近い将来大学においてもプロヴォックスの手術を行っていくとのお話がありました。次回は来年1月13日(金)、会場は新棟1Fレセプションルームにての開催予定です。このプロヴォックス患者交流会ではプロヴォックスでお話ししている方やご家族はもちろん、プロヴォックスに興味のお持ちの方はどなたでもご参加頂けます。沢山のご参加お待ちしております。