24回有明病院患者交流会

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第24回プロヴォックス患者交流会報告

 平成24年12月14日(金)、がん研有明病院1Fセミナー室Aにて、第24回プロヴォックス患者交流会が開催されました。今回の参加者は患者さん、ご家族、医師、看護師を含め、総勢40名に至るほど。今回より金曜日に開催されることとなりましたこの会ですが、平日にもかかわらず、これまでと同様に多くの方がいらっしゃり、セミナー室に入りきれない方も出るほどの大盛況ぶりでした。
 今回も前回同様、銀鈴会でシャント発声教室が新設されたことを受け、銀鈴会からの見学者、またシャント教室参加者がいらっしゃいました。国内最大の喉摘者団体である銀鈴会でも、これまで以上にシャント発声がより多くの方々に認知され、また、患者さんが交流できる場が増えることは本当に喜ばしいことです。

  恒例により、悠声会会長の土田さんによる近況報告と悠声会の活動報告、紹介がございました。
NPO法人として悠声会の主たる活動のひとつである、人工鼻(HME)の障害者日常生活用具給付認定に向けた陳情活動状況についてご説明がありました。その他、雑誌がんサポートに悠声会の副会長でもある岩瀬さんの記事が掲載されたことの報告がありました。多くの媒体を通じて喉頭摘出、シャント発声に関する情報がより多くの方々へ届くようにこれからも普及活動に力を注ぐとのことでした。
 悠声会副会長の岩瀬さんからは、先月東京にて行われた日本気管食道科学会にて、シャント発声に関して発表をしてきたとのご報告がありました。多くの先生が集まる中、先生方の発表に混ざりシャント発声について自ら講演するという非常に良い機会を頂きましたとのことです。これまでシャント発声に関してこのような機会はなかったため、これを機会になお一層のシャント発声の社会的認知、浸透につながれば非常に喜ばしく思います。

 参加者の近況報告の中で特に印象に残った話をいくつかご紹介します。
 プロヴォックスを初めて4ヶ月のWさんは、以前は食道発声をしており、電話や居酒屋など騒がしいところでは窮屈な思いをしていましたが、今ではシャント発声により大きな声が出せるようになり家族や友人もびっくりしている。つい3日前にも居酒屋、カラオケと出かけ大きな声で歌ってきたと嬉しそうにお話になっていました。

 プロヴォックスを使用して1年4ヶ月になるIさんは過去の体験を振り返りこのように語っておりました。声を失ってしまうという事実にショック、失意のどん底にいましたが、プロヴォックスを使用して声を取り戻せると知り、プロヴォックスの手術を受けました。今では、趣味である散歩、ドライブと、人生を謳歌しているとのことでした。

 2年前喉頭摘出後、化学療法、一時は寝たきりになったYさんは前回の患者会に前回初めて参加した時のことをお話くださいました。多くの方々がプロヴォックスにより声を取り戻し、元気な姿で楽しそうにお話する姿をみて勇気をもらい、手術を受ける決断をしました。今、声を取り戻し、話ができることが嬉しいと大きな笑みがこぼれておりました。

 東京在住のHさんは、同じ悩みを持つ仲間たちに向けボランティア活動をしているとのことでした。プロヴォックスの手術を受ける後押しをしてくれた家族、手術をしてくださった福島先生にいつも感謝しています。未だ情報が少ない地元にいる時には、同じ病気を患った仲間たちへ、少しでも多くの人の手助けができたらと、シャント発声について、プロヴォックスについて紹介をしている、もっともっとシャント発声の普及を!と力強くお話しされていました。

最後に、今回よりがん研有明病院の診療時間の変更に伴い金曜日開催となりました本交流会ですが、多くの方々にご参加頂き誠にありがたく存じます。次回からも引き続き、皆様のご参加を心よりお待ちしているとともに、患者会のさらなる発展を強く願うばかりです。