有明病院患者交流会

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第43回プロヴォックス患者交流会報告

 平成 30 年 4 月 13 日(金)がん研有明病院新棟 1 階レセプションルームで、春らしい晴天のもと、第 43 回プロヴォックス患者交流会が開催されました。今回は 20 名を超える参加者が集い、各自の近況報告とお悩みに関する意見交換が行われました。途中から福島啓文先生にもご参加いただき、皆様のお悩みに回答していただきました。

 まず最初に、悠声会会長の鈴木さんより、悠声会の活動として、日常生活用具給付金に関する自治体への陳情活動のご説明があり、平成 30 年 5 月で 200 か所を超える自治体の認定が取れ、人口比率では約4割がカバーされました。

 今回も参加者からのお悩みに対して、福島先生からアドバイスがございましたのでご紹介いたします。

 痰が多いというお悩みについて、福島先生は、人工鼻の使用で痰が減るとアドバイスされました。喉頭摘出前は空気が鼻や口を通過し、湿気を帯びた刺激の少ない状態になりますが、永久気管孔からの呼吸になると、乾燥した冷たい空気が直接肺に入り、その刺激で痰が増えるとのことです。さらに肺は少し抵抗がある方が膨らみ易いのですが、永久気管孔からの呼吸は、口や鼻からの呼吸に比べて抵抗が少なくなると説明されました。人工鼻を使えば、適度な抵抗から鼻呼吸に近くなると言われており、加温・加湿した刺激の少ない空気が肺に入るため、痰が減るとのことでした。
 また、プロヴォックス交換のタイミングについて、最近は漏れる少し前に交換するようにしているとお話もありました。交換のタイミングは人により様々で 2、3 か月での交換から半年から 1 年もつ方までおり、その方の交換周期がつかめてきた後、その方のタイミングで漏れる少し前の交換をすることで急なトラブルを避け、より安心して過ごせるようにしているとのお話がございました。

 今回もご参加頂いた方のお話しを紹介いたします。

 目黒区からお越しのWさんは、13 年前に喉頭摘出手術を受けられました。当初、食道発声を試されましたが、コミュニケーションに限界を感じていたそうです。そんな時、がん研患者会に参加し、シャント発声の方がカラオケで大きな声で歌ったり、うるさい居酒屋でもコミュニケーションが取れている様子をご覧になり、シャント発声にされたそうです。今では自分の足で行きたいところに行き、患者会で情報交換するなど、シャント発声の良さを実感しているそうです。カラオケの話は他のシャント発声の方からもあがっており、皆様ご自身の音域に合った選曲で楽しまれているようです。

 世田谷区からお越しのSさんは今回初めてのご参加で、昨年喉摘手術を受けられました。今は患者会に参加して、情報収集をされているそうです。食道発声や電気喉頭も試されましたが、ご高齢であることや体力面で難しいと感じているそうです。Sさんは会社を経営されており、お仕事のためにも声を取り戻したいと強く希望されていて、現在シャント発声を前向きに検討されています。Sさんのお話を受けて、参加者の方から、ご高齢でもシャント発声にした方を何人か知っている。ぜひ試してみては?とのお声があがりました。

 島根県隠岐の島からお越しのYさんは、1 年前にシ ャント発声にされました。3 か月に 1 度、プロヴォックス交換のために奥様と上京するのを楽しみにされています。今回交通トラブルで、奥様がYさんに電話をかける機会がありました。その時はかけずにすんだのですが、奥様は、シャント発声の方と電話でコミュニケーションできるのか疑問に思い、今度試してみようと思われたそうです。参加者からは、電話は慣れなので、回数をこなせばできるようになる、とのご意見が寄せられました。

 第43回プロヴォックス患者交流会は、シャント手術を受けられた患者様、検討されている患者様、そのご家族、医療従事者が、共に日ごろのお悩みを解消し、近況報告や意見交換をする良い機会となりました。

 次回は2018年7月13日(金)、会場は新棟1Fレセプションルームにての開催予定です。このプロヴォックス患者交流会ではプロヴォックスでお話ししている方やご家族はもちろん、プロヴォックスに興味をお持ちの方も、どなたでもご参加頂けます。沢山の方のご参加をお待ちしております。