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@ 私は、喉頭摘出して五年が過ぎました、自分が障害者になって知ったのは、障害者に対して世間の人が親切であった、これまで一回も嫌な思いをした事は無い、障害で喋れないと気付くと、誰もが親身になって対応してくれる、この親切心に本当嬉しく感謝しています。時には耳も不自由かと勘違いされた事もあったが、兎に角みんなが親切で世の中すてたものじゃ無いと嬉しくなる。
A 喉摘者は、喋れない事に慣れる事は強くなって良いと思うが、喋る事を諦める様になってはいけないと思う事がある。 始めの頃は喋れない事で、外出するのも怖かったり、家に籠りがちになる、しかし、だんだん時が経って、喋れない事に慣れて、関わる身近な人々に喋れない事が認知される事で、手振り、頷いたり頭を振ったり、素振りの合図で通用する。
B プロヴォックス装着して、喋れるのに喋らない。 悠声会で、ある婦人が主人は喋れるように成ったのに、声を出さず手振りで答えると言っていた、気が付いたのは、自分にも心当たりがある、例えば、朝、妻がお早うと言った時、黙って手を挙げる、薬局でお変わり有りませんかと云われても、頷いて答える、買い物に行ってレジで幾らですと云われても、黙ってお金を払う、しかし、「お早う」、「変わり有りません」、「はい」、と一言、云う様にしたらどれだけ和むかと気付いた。
C プロヴォックス装着の友人が言っていた、お台場に行く時、ゆりかもめで、障害者割引の切符購入時、この駅は無人でインターホン使用になっている、プロヴォックス装着してからインターホンを使えて、嬉しかった。
D プロヴォックス装着して、電車の中で周りを気にせず会話ができる喜び。電気喉頭で話をしても良いのですが、やはり周囲の人が気になって遠慮勝ちに成っていた。
E プロヴォックス装着して、ゴルフが楽しく出来る様に成った。食道発声が下手で通用しない為、電気喉頭を使っている頃、グリーンでキャディーに、ライン等を聞く事も出来なかった、神経の集中を求められるゴルフでは、機械的な音声は迷惑行為になり聞けなかったが、プロヴォックス装着後は、気にせず聞けるのでゴルフが依然と同様に楽しいプレーが出来るようになった。
F プロヴォックス装着して、お風呂が楽しくなった、以前は首にエプロンを巻いて頭を洗ったりしていた、しかし濡れて気管孔に張り付いて慌てたりしたが、シャワーエイトを使う様になって楽になった。
G プロヴォックス装着してから、辛い物を食べた時に辛さが鼻に淀むが、カセットを押さえて鼻に空気を吹き込めば抜ける、以前よりは随分楽になった。
H プロヴォックス装着してから、(うがい) が出来るカセットを押さえれば健常者と同じようにできる。
I プロヴォックス装着してから、鼻をかむ事が出来る、カセットを押さえればかめる。
J 悠声会に見学に来て呉れた、同期で今は銀鈴会の指導員として活躍している人が、帰りに私が指導員になって間もない頃教室にいた方二人が、当時とまったく変って笑顔で明るい表情で喋っている姿を見て、喋れるという事がこれ程、人を変えるのかと痛感した、今日は見学に来て本当によかったと言っていた。
K 悠声会で、次回は「ハ行」の教材と朗読用に「百人一首」を配布して推奨する。
L 耳の遠い者同誌の会話、聞こえたふりして曖昧な受け答えで済ませる。喉摘者にも同じ様な事がある、食道発声の上手な人でも明瞭度は70%程度で、それに満たない人達はゼスチャーを使いながら、聞き手側の感に頼るところで、又、適当に聞き流しても差し支え無い内容と判断した時に済まされる、
M プロヴォックスを装着して、相手に自分の意思を伝える為の会話は勿論大事だが、さりげない雑談の出来る事が嬉しい、要は声の触れ合いが出来る様になった喜び。
N EL教室、クラブの合同懇談会で、ある奥様のスピーチで、主人の発声を聞いた時に、私は、解った振りはしない、拍手して上手と言って上げれば嬉しいかも知れないが、世間に出た時に本人が落胆する行為になるから、私は冷たいようですが解らない時は解らないですと云って、曖昧な返事をしない様にしています、何方の家庭でも似た様な事があると思ったのでと話された。
O EL教室に通っている時に、付き添いで来ていた夫人の話、主人が食道発声を習っていた頃、努力々で頑張っても声が出ない、家に居る時も怒りっぽくなり、機嫌が悪く、癇癪を起し笑顔は全くなかった、そんな時にEL教室の事を聞き、教室に入れて頂きました、思ったより早く喋れる様になり、近頃は笑顔が多くなり明るくなった、本当に良かったと喜んでいた、喋れなくて苛立っていた頃、暴力的な行為もあって、今後如何なるかと悩んでいましたが、EL教室を勧めて頂き本当に感謝しています。
P 自分の会話がどの程度人に伝わっているかが解らない。朗読していても、皆が教材を見ながら聞くとそのように聞こえる、録音して聞くときも原稿を見ながら聞いたのではその様に聞こえるだけで、実際の言葉として不明瞭な事に気が付かない、
Q 喉摘者の懇親会(宴会) 喉摘者のリハビリ指導教室で、秋季研修親睦旅行や他にも懇親会等が有りますが、旅行では70名以上の宴会だが、高齢の事もあると思うが、何よりも大きい声が出ない事が、各所でお喋りしていても、静かでカラオケに人気がある要因でもある、みんな発声力の差はあっても、健常者に比べれば幼稚な歌だが、静かに聞いてくれる、勿論皆が聞いている訳ではないが、でも少なくとも健常者の宴会場よりは聞いている人は多いと思える。
R 飲食時は喉頭摘者同士が一番楽しい、健常者との会話もマンツーマンの懇談では容易に出来るが、飲食の時に3〜4人になると、健常者に付いていけない雰囲気になる時がある、自分が話し出すと声が低いため、他の人達が飲食を一時中断して、静かに聞く状態を考えると、やはり話は遠慮がちになる。
21、現役で食道発声の訓練期間が間に合わず、電気喉頭使用していた方の話しです。 愛犬にELで話しかけたが、キャンキャンと騒ぎ逃げたが、プロヴォックス装着して シャント発声で話しかけたらシッポを振って喜んでじゃれて来て嬉しかった。
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