平成22年05月30日(日)13時〜16時
東京ボランティア・市民活動センター
飯田橋
セントラルプラザ 10階B会議室
出席者・患者+家族同伴者
医
師 ・2名
言語聴覚士・4名
参加者:51名
〔幹事・土田より〕
本日は、大勢の参加を頂き有難うございました。今日は前回お話したとおり、東大名誉教授広瀬先生の講演を行います。
その前に、皆さんに悲しいお知らせをしなければなりません、谷野守男さんが4月に亡くなりました。谷野さんの冥福を祈って黙禱を行いたいと思います。全員で1分間の黙祷。
有難うございました。
では早速広瀬先生、よろしくお願いします。
広瀬先生の講演の主な内容。
喉頭全摘後の諸問題
1・喉頭全摘後の生理的変化
2・声を失った場合の対策
3・無喉頭音声の方法
4・幾つかの問題点
5・新しく獲得する発声方法の長所・短所
スライド(パワーポイント)を使用して、大変解り易しいお話をして頂き、有意義な講演会が出来ました、広瀬先生有難うございました。
この後、赤木先生が務める,永生病院の理事長の挨拶がありました。
そして、休憩を挟んで、テーブルを通常の悠声会ように配置変えて定例悠声会を行った。
【I・A】
皆さん今日は、喉頭摘出の手術を直面した時にシャント発声法で9割の人が喋れるように成ると聞けば、患者さんの大きな励みになると思います。声が出せなくなる事で手術を拒み、放射線治療や抗癌剤治療で亡くなった人もいると思います。けれどもプロヴォックスを入れる事で9割の人が声が出せると聞けば手術に前向きになれると思います。
私はプロヴォックスを入れて4年になります。先日5月17日にNHK首都圏ネットワークで「素敵人探訪」で紹介して頂きました、金髪の変な整形外科医でバンドやっているのが珍しかったのだと思います、NHKでも評判が良かったと聞きました。ビデオを焼いてきましたので、ご覧になりたい方は差し上げますのでおっしゃって下さい。
【M・K】
3年半前に手術を受けまして、現在に至っております。元気だけは出るようになりまして、オランダの報告に書いてありますが、オランダに私も参りました。去年までは国内旅行や海外で比較的近い香港でしたが、ヨーロッパに行くまでに元気になりました。
【Y・M】
今日は大阪から来て、初めて参加させて頂きます。私は去年の7月に喉頭がんが見つかりまして、全摘手術した方が良いのか、やっぱり声が出なくなる事はすごく不安でした、そんな時にインターネットで赤木先生のビデオを見せて頂き、手術しても喋れる事が解りまして、手術を決断しました。その時に癌研の福島先生が第一人者ということがわかりまして、癌研で手術をしました、最近は大分慣れて結構話せるようになったと思います。これをもって自己紹介とします。
【O・N】
悠声会に参加して約1年位になります。ここにくると皆さん明るくって前向きな方が多いので、毎回元気を頂いております。私の目標は谷野さんだったのですが、彼が亡くなられて非常に残念に思います。以上です。
【S・N】
私も谷野さんとは始めから付き合っていたので、今現在大変気持ち的には沈んでいます。
日常はあまり喋る機会が無く、喋り方をだんだん忘れてきてね、ここに来て喋っている程度で、今後は喋る練習もやって行きたいと思っています。
【H・K】
先程土田会長から谷野さんについての逝去のご報告がありましたが、彼がいろいろ貢献してくれました、中でもベースプレートに貼り付ける両面粘着テープ、これは谷野さんが長い時間をかけて研究開発された製品なんですが、これについて谷野さんから情報を得ていたので、早速この両面粘着テープがないとお困りになる方もいらっしゃるんじゃないかと思いまして、一昨日業者の方とメールで確認した結果、今後とも引き続きこの製品に関する製造をお願いすることが出来ましたので、まず皆様にご報告致します。まだ声友会がNPO法人としての認証を受けておりませんので、私が臨時的に窓口になって業者のほうに発注したいと思っています。それともうひとつ、世田谷の上川議員のご活動の結果、日常生活用具は世田谷区は予算がつきまして、区の女性が受けられることになりました。
【K・M】
今年の6月で喉頭がんなって丸5年になる。7月に検査をやって何もなければ無罪放免ということです。その間何処にも転移していないので、心配ないのですが、お酒を飲むので肝臓と腎臓が・・・先日検査したらポリープが6〜7個ぐらい有るようだ、がんにはなっていないが、腎臓のほうはがんになりやすいので半年にいっぺんは検査させてくれ、なかなか医者は解放してくれません。
5年前に手術して1,年ぐらい食道発声を練習しましたが、一向に上達出来なくて、自分は気が短くてやめちゃったんです、そしたら一昨年5月頃埼玉銀鈴会に土田さんが来て話を聞き、こんな良いものがあるのだと直ぐやりたくて医師に頼みましたがなかなかやってくれずに、昨年2月にプロヴォックスを入れました、私は声で悩んでいる方はプロヴォックスをやってみたら良いと思います。
【A・S】
前回からフリーハンズでやっております。大きい声で話すのが難しいですが、これに少しずつ慣れて、まだ手術してから半年、プロヴォックスは4ヶ月ですけども、これぐらいまでになりました。有難うございました。
【M・N】
町田市から来ました、私は亜全摘の手術を受けております。亜全摘は大変まだ少数派でして、全国でも300人ぐらいということです、私が手術をうけたのが平成15年、7年ぐらいまえですが、北里大学病院の中山先生の下で手術を受けた方が70人ぐらいだそうです。
私が手術を受けたのが17番目ということで、その後の増加の速度が非常に速いということがおわかり頂けると思います。これから手術を受けられる方もいらっしゃるということを聞きましたが、亜全摘がすべてではありませんけど、ひとつの選択肢としてお考えになるといいと思います。最初は色々誤嚥などもあって苦労されることもあると思いますが、食道発声の方々と同じように苦労というものはそれなりにあるもんで、それを克服すればとりあえずこの程度の声は出せるようになります。
【Y・K】
Kと言います、私は、6月に喉摘手術をやる予定なんです。見学にきました。
【A・H】
今日は見学にきました。今日でプロヴォックス入れて40日です、東海大で手術を受けました、プロヴォックスはインターネットで知りました。当初東海大ではやってないとのことで、慶応大を紹介してもらおうとしましたが、東海大でトライしてみようということで、やって頂きました。
【K・K】
私は、4月の半ばにプロヴォックスの手術をして一ヶ月半ぐらいですが、まだうまいこと声がでないんですが、もう少し慣れてもうちょっと喋れるようになりたいと思います。
【K・N】
空腸を移植して今年プロヴォックスを入れて、・・・普段はもう少しうまく話せるんですが、ちょっと緊張すると蠕動運動が始まって・・・まあよろしくお願いします。
【T・T】
去年10月に手術をして、プロヴォックスを付けたのが1月3日大成功しました、良い事ではないと思ってはいますが、お酒を飲むとリラックス出来ておしゃべりが楽に出来ます。
【Y・A】
私は、埼玉のAです、土田さんから報告があった。オランダからのお土産を頂きました、大変ショックなお土産で、皆さんにもお見せします。まったく日本と違う姿があります。
さして、「喉摘者水泳の動画」を披露しました。
私はこのことをブログに書きました。そうしたら、大阪の方と北海道の方からコメントが来ました。これが夢だと。昔はあっちこっちで泳いだのに今は何も出来ない。動画を見て、とにかく感動しました。とコメントがきました。私も一度やってみたいと思いますが、
やはり医師にも相談して慎重にやらねばと考えています。
【S・W】
私は食道発声でやっております。皆さんのように声量が出ていると大変有利だと思っています。また今後ともよろしくお願いします。
【Y・A】
今までは食道発声にしておりましたが、やはり声にボリュームがないということで、プロヴォックスの手術を一ヶ月ぐらい前にしまして、まだあまり上手く使えないんですけど、どうもこの辺がうまく、息の吸い方がうまくいきません。皆さんのご指導を受けて、もう少し上手くなりたいと思います。宜しくお願いします。
【T・S】
食道発声を長年やっていましたが、一ヶ月前にシャントの手術をしました。シャントの技術、シャントの生活方法を皆さんにお教え頂きたく、今後ともよろしくお願い致します。
【A・H】
水泳のビデオを見てびっくりしたんですが、私は趣味でダイビングをやってまして、でも絶対に泳げないと思ってカードを破ってしまいました、もう一度トライしてみたいと思います。
【赤木先生】
泳ぐには、気管カニューレっていうものを入れなくてはならなくて、今度持って来てお見せしますね。気管孔の中に管を入れて中で風船を膨らませて管を付けて、それを口にくわえて、自分でやってみたんですが、結構苦しいです。深いところは圧が強く成るので水が漏れちゃうからせいぜいプールで楽しむぐらいと思います。
【土田幹事】
今回悠声会として、6名オランダに行って来ました。喉摘者団体と交流を行ったのですが、会員が1.200名、支部が11個所、感じたことは、今や、喋れる問題は超越して、如何に健常者と同様な生活をエンジョイするか、泳ぎもそうですが、それ以外にも考えています。そして欧米では私達と同年輩のご夫婦が手をつないで歩いている風景を良くみますが、喉摘者の仲間も同様に公園に行ったり、プールに行ったり食事を楽しむ、家族ぐるみのお付き合いに力を注いでいるようです。
次に先程講演で先生の説明にも有った通り、シャントの短所として、経済的負担の件ですが、世田谷区の上川議員のお力添えでこの4月からHMEカセットとアドヒーシブを日常生活用具扱いになりました、これを契機に他にも積極的に働き掛けしたいと思っています。
先日、上川議員の事が婦人公論に掲載される事で、私に取材の申し入れが有りまして、27日に行って来ました。勿論主題は上川先生の事ですが、先般喉摘者に係る上川議員の取り組みもお話しました。この記事は8月7日発売の「婦人公論」に掲載されます。
今回は報告事項が多く有りましたので、別途メモをお配りしましたので、それをお読み下さい。
本日は、広瀬先生のご講演に始まり、その後通常の例会を行ったので長くなりましたが、
大変有意義な勉強会が出来たと思っています。
大勢の参加を頂き有難うございました。お礼申し上げます。
以上
発行者:土田義男・大屋直樹
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