フリーハンズ推進勉強会報告
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 本日(1月16日、東京都障害者福祉会館)は3人の方に参加して頂きました、プロヴォックス歴1ケ月空腸再建のSさん、1年2ケ月単純喉頭のNさん、2.5ヶ月単純喉頭のSさん、土田会長と私の5人で行いました。

 いつもの様に各自自己紹介して、どの程度しゃべれるか、生活状況及び苦労していることを発表して頂きました。

 Sさんは痰が多い、上手く会話が出来ない。

 Nさんはタンと一緒に血が滲んで出てくる、声が良く出ない。

 Sさんはアドヒーシブがすぐに剥げて空気が抜けて、発声が出来ない、ブラッシングするとカビ除去剤を使用しているのに、カビ除去剤と同じような物がブラシに付いてきます、カビではないでしょうか?。

 Sさんへの答えは、タンの多いのは私たち共通の悩みです、何年か続くと思います、Sさんはプロヴォックス挿入後1ヶ月ですので多いのも当然かもしれません。フリーハンズにすると多少減る様な気がします、HMEですと手で押さえるので気管孔を刺激しタンが多くなる様な気がします、頑張ってフリーハンズに挑戦してみて下さい。タンが減るとプロヴォックスの穴への詰まりが少なくなるため発声がスムーズになり、会話が上手くいくようになると思います、
又Sさんは食道発声を6ヶ月程通ってたらしく、それで少し食道発声の癖が出て苦労していますが時間が経てば大丈夫だと思います。ちなみに食道発声では6ヶ月間で「お茶」と喋れただけだそうです。現在プヴォックス挿置後1ヶ月ですが普通に日常会話が出来ています。

 Nさんが心配されるタンに血が混じることは、私たちも度々あります、心配であれば主治医に相談して下さい。声の事は初めのSさんと同じだと思いますので、うがいなどして喉のあたりのをすっきりさせると、大分違うと思います、うがいは舌の根元のへんでするように練習すると良いです。

 Sさんのアドヒーシブの剥がれの事ですが、のどを見させて頂いたところかなり凹凸が有り慎重に貼らないとすぐに剥がれそうで大変だなあと思いました、又、シリコングルーや両面テープなどまだ使用しておらず、使うと多少剥がれ難いかもしれませんと説明した、そして何時も言いますが剥がす時も、貼りつける時もゆっくり丁寧にすることが大事で、面倒でもそれが1時間でも2時間でも長く持たせる秘訣だと思います。私が実行しています剥がし方、貼り方の方法を書いたものを差し上げました。又驚いた事に、Nさんはアドヒーシブを貼る時片手に鏡を持ち片手でアドヒーシブを貼っていた様で上手く貼れないと言っていました、多分上手く貼れなかったでしょう。土田会長が会場の壁のポスターをカガミ代わりにして、貼り方の実演して頂き、Nさんもこれからはそのようにすると言っていました。

 カビの事ですが、専門的な事は解りませんが、カビとしたらカンジタ菌だと思います、時間と共に付いてくると思いますが、防ぐ方法としては抗真菌薬をプロヴォックスの穴に塗るとか、後は口腔内を常に清潔にするとか、もし入れ歯であればこれも清潔にしていれば、多少防げると思います。

 初めのSさんとNさんは現在単身なので、家族との会話が無い為、雑誌や新聞を声を出して読む又はテレビに話しかける様な努力しているようですが、本当は公園や近所の喫茶店で友達を作り世間話を普通にするのが一番だと思います。

 前回20位まで一息で数える練習をしました、参加されたKさんですが、知合いの方が、50まで数えられましたよと言う事を聞きました、シャントでプロヴォックスの上手い方は他にも沢山いると思います、そんな方にお声を掛け例会に来て頂き、会員の皆さんに勇気を与えて欲しいと思います。

『ローマは一日して成らず』
 好きなことわざです、今年も焦らずゆっくりいきましょう!!

悠声会フリーハンズ推進会担当  木村俊治