悠声会九州支部

 

悠声会九州支部第97回定例会報告

1 開催日時

令和4年9月25日(日)13時00分〜16時00分

2 開催場所

福岡県吉塚合同庁舎5階
福岡県NPO・ボランティアセンター会議室

3 出席者

会員 6名  (株)アトスメディカルジャパン 2名   合計8名

4 進行係

Oさん司会進行のもとに進めました。

5 開催内容

○ 司会Oさん

 この度、九州悠声会の支部長の業務を引き継ぎました。私は10年前から趣味のバイクツーリングの集まりのリーダーも行っており仲間とツーリングを楽しんでいるのですが、天候の関係などで悠声会と日にちが被ってしまうこともあり、その時には悠声会の方はお休みさせていただいていました。
これからはなるべく悠声会の開催の時には日程を空けるように努力してまいりますので、皆さんもぜひご協力をよろしくお願いします。

○ 会員Yさん

 私はこの参加を持ちまして、悠声会の退会いたします。この会に何か不満があるということはありません。
私がシャント手術をした時には、誰も発声指導してくださる方がおらず、何のために手術をしたのか悩んでいました。その時に会員Kさんに出会い、声の出し方を教えていただき、声を取り戻すことができました。それから会員Kさん、そして会員Oさんと共にこの会を作ることになったんです。今では、どこの病院でもシャントに関して理解をしてくださる所が多くなりました。
 九州大学病院の喉摘会の方は、これからも参加を考えております。私が「シャント手術をすることで、こんなに声が出るんですよ」とアピールし続け、喉摘会もシャント発声に理解を示し、喉頭摘出をされた患者さんへ、シャント発声を含めた発声方法があることを説明してくださるようになりました。見学に来られた方には、私が声を出すところを見ていただき、安心して手術を受けてくださいと伝えています。高齢の方が多いので、わざわざ入院してまでシャント発声を希望される方は少ないのですが、若い人は仕事がありますから希望される方はいらっしゃると思います。以前も遠方に住まわれている方がシャント手術をされましたが、肉芽ができてしまい、抜去されてしまったようです。私たちは比較的病院の近場に住んでいるため、何かあればすぐに受診をすることができますが、不便な所に住まわれている方は、緊急時などは難しいようですね。会員の方も高齢の方が多く、若い人はほとんどいません。悠声会も高齢の方ばかりになってしまいましたが、それも仕方がないことなのかもしれません。私は80近くになり、ここまで生きたことを有難いと思っています。色々不満なこともあるけれど、医療を信用していいます。
 コロナもまだ収束しないない状況ではありますが、こうやって会をどんどんやってもらえたら、いいなと思っています。ですが、コロナにかからないように用心するに越したことはありませんので、皆さんも注意されてください。先日入院した時に、コロナの規制で家内も面会に来ることができませんでした。誰にも会えないものはいいものではないです。私はコロナにはかかりたくないけれど、怖くはありません。本当は20年前に死んでいてもおかしくなかったのが、シャント手術を受けて、また声を取り戻すことができ、ここまで生きてこられていること、医療の発達というのはとても有難いことだなと感じております。

○ 司会Oさん

 Yさんがおっしゃられたように、皆さんどんどん年を取っていかれますが、これはもう順番ですから、仕方がないと思っています。私も今67ですけれども、生きているだけで丸儲けだと思っています。
私は12年前の55歳の時に下咽頭癌で喉頭摘出を受けました。ステージ4で、生きるか死ぬか五分五分ですよと言われましたが、今こうして生きている事、とても良かったと実感しています。プロヴォックスを入れて話せるようになったことで、積極的にあちこち行けるようにもなりました。
 それまでは長く電気喉頭を使用していました。外で使うと周りに見られることもありましたが、私は全然気にしませんでしたね。ですが、やはり気にする人は家に引きこもってしまう方もいますよね。家庭内でもコミュニケーションが上手くとれないことで、イライラしてしまう方も多いとよく聞きます。でも、プロヴォックスに出会えたおかげで、声はかすれているけれども、周りの人ともスムーズにコミュニケーションがとれるので有難いです。Yさんと同じく、ここまで生かされたこと、医療に感謝ですね。
 私は去年の3月に食道に移植した空腸が狭窄し食事が食べられなくなってしまい、大胸筋を再建する手術を受けました。今年の3月くらいまでは普通に食事ができていましたが、4月くらいから急に食べ物がまた詰まる感じがあり、まただんだん狭窄してきたのかなと感じています。その影響かもしれませんが、プロヴォックスにカンジダ菌が繁殖してしまい3週間ほどで漏れるようになりました。それが4回目かな。また1か月後に交換に行く予定ですが、漏れが早く困っています。実は私もシャントの穴を閉じて電気喉頭発声にしようかなと考えています。ただ、シャント発声の便利さを手に入れたら、なかなか戻れないかなとは思いながら、頑張っていこうかなと。だからメーカーさんに言いたいのは、ぜひ抗菌仕様のプロヴォックスを作って欲しいと願っています。私のように何回も交換する人もいれば、1年くらい交換しないでもいい人もいるようで、個人差があるみたいですね。私のように頻繁に交換すると、金銭的な面でも困ってしまいますしね。

では、次にアトスさんの方から何かあればお願いします。

○ アトスメディカル

 皆様にはお手紙でお知らせが届いているかと思いますが、昨今の原材料や輸送費の価格高騰の影響で、大変心苦しい所ではございますが弊社の一部製品を値上げさせていただくこととなりました。
現在弊社の製品は、病院処方で保険適用での受取、市町村の給付利用での購入、直接弊社から定価でご購入いただく3通りの方法がございます。今回値上げの影響がございますのは、給付利用での購入と、直接弊社から定価でご購入いただく場合となります。病院での処方に関しまして自己負担はこれまで通りでございます。各価格の値上げ後価格に関しましては、資料の方をご参照いただけましたらと存じます。
また、今年10月から後期高齢者医療費負担割合が1割から2割に変わります。
厚生労働省のホームページより、詳細資料を持ってきておりますため皆様へお配りさせていただきます。現在1割負担で、2割負担へ変更となる対象者の方へは郵送でのご案内があるようですので、そちらご参照いただき口座登録の手続きなどを行う必要があるようでございます。こういった新しい政策が始まることで、詐欺などが横行しているとの情報もありますため、お気を付けください。

 先ほどOさんがおっしゃられていたプロヴォックスの漏れに関しまして、カンジダ菌の繁殖による漏れには、抗真菌薬のフロリードゲルをご使用いただくことが効果的となっております。私どもとしましても、漏れの周期が早い方への対処などできる限りお手伝いをさせていただきたいと思っておりますので、また様子をお伺いできましたらと存じます。プロヴォックスの抗菌仕様への変更についてなども、本社の方へフィードバックさせていただきます。ご意見ありがとうございます。

○ 会員Iさん

 毎朝1時間歩いています。だから焼けましたね。腰の痛みも改善しましたし、体の調子がいいです。
今日は西九州新幹線でここまで来ました。とても速いし静かでした。武雄温泉駅から博多まで特急に乗って来ましたが、ガタガタ凄く揺れますし、加速もバラバラ。よく今までこれに乗っていたなーと思いましたよ。

○ 会員Fさん

 この間からお腹の調子が悪く、急激に寒くなりましたので少し風邪気味でした。体の調子は悪くはないのですが、コロナが流行しだした2年くらい前から咳や痰、鼻水が出る傾向が続いています。そのため風邪薬を飲んでいるのですが、それが影響してお腹の調子が悪いのでしょうね。
 喉頭癌を患う前から貧血があったのですが、また最近ひどくなってきました。この何か月はそれに悩まされています。コロナのせいにするわけではないけれど、持病も酷くなりましたし、季節の変わり目ということもあり、調子が狂ってしまい頭を抱えている次第です。
 私の目標は、これから20年元気で過ごすことを掲げています。持病の対策を考えて、目標を達成したいと考えています。今私は75歳なので、95歳まで頑張ってみたいと思います。私の孫が3歳の女の子なのですが、あと20年したら成人し、立派な社会人として活躍できると思いますので、それまでは頑張りたいと思っております。

○ 会員Nさん

 私はプロヴォックスを交換するのは9月と3月の年に2回です。9月の交換で25回目になります。久留米大学病院で診察してくださっている担当の先生は、現在教授になっていますが、今でも見てくれています。たまに学生さんが来られ、プロヴォックスの交換をお願いされます。ダメとは言えないですからね、はいどうぞと、お互いそういった感じでいい関係が保てているのだと思います。
 また6年前に食道癌になり、上から2番目のステージだったのですが、手術も成功しおかげでそうたいした事なく治りました。ただ、コロナのせいで運動不足です。子供たちが病院に勤めているため、お父さんがコロナになったら病院に行けなくなってしまうから家にいてねと言われてしまいまして。テレビみたりとそんな生活を続けていると腰が痛くなってしまったので、運動や自転車漕ぎをしたりしましたが、良くならずとうとう病院へ行きました。脊柱管狭窄症と診断され、右足の先から腰まで痺れと痛みがあり、足を引きずって歩いてるんです。何とか治さないといけませんね。
最近たまたまアトスさんのHPを見まして、世界的には喉頭摘出後にシャント手術をされる方が多いようですね。シャント手術を受ける人が多くなったら、もっとこうして声を取り戻す方も増えてくるので、凄く良い事だなと感じました。喉頭を摘出された方が悠声会に来てくれた時には、そういう話をお伝えして、シャント手術を得意とする病院を紹介してあげることで、その方はとても助かるのではないかなと思います。そんな取り組みもしていけたらいいのではないかなと思っています。

○ 会員Tさん

 シャント手術を受けて、ちょうど今月で1年を迎えます。
この生活にもだいぶ慣れてきました。以前のように仕事はできないけれど、おかげ様で周りの方が理解し協力してくれるので、今は通常通り8時から夕方まで働くことができています。明日は3か月に1回のプロヴォックス交換の日です。Nさんがプロヴォックスの交換が半年に1回とのことでとても驚いています。私も先生に聞いてみます。交換の時に何度かやり直しをすることがあるんですよね。気管孔の穴が小さくなっていて、広げないとと言われているので、多分来月くらいに1週間入院すると思います。
私には子供が3人いるのですが、一番下の子に子供が生まれるんです。お爺ちゃんになります。2人目も入籍を予定しています。一番上の子は家に残っているのですが。家内が凄く助けてくれますし、皆さんとお会いして、色んなお話をすることでとても励みになっています。これからもどうぞよろしくお願いします。

○ 会員Yさん

 嗅覚訓練装置「リスメル」をご紹介。カタログをお配りする。
においの練習はやった方がいいです。どんどん使わないと、においが分からなくなってしまいますからね。毎日練習をすることで、においが戻ってきます。ただこの2年間のコロナ生活で、悠声会も九州大の喉摘会もお休み続きで、積極的に話す機会も減り、においを感じることも落ちてきたように感じます。こんな儲からないものを作ってくれるメーカーを大事にしてもいいのではないかと思うんです。アトスさんの人工鼻もそうです。こういうメーカーさんがいると心強いですね。

○ 司会Oさん

 それでは、本日の定例会は以上となります。ありがとうございました。

 

※ 次回は、11月13日(日曜)、時間は、13:00〜16:00
  場所は福岡県吉塚合同庁舎 NPOボランティアセンター5階会議室です。