第68回 悠声会報告書
平成25年4月14日(日)午後1:00〜3:00
東京都障害者福祉会館 2階 教室
出席者・患者+家族同伴(45名)
言語聴覚士の亀井、森川、石川、斎藤先生により他教室で例会と並列でリハビリ実施約20名受診、同教室で中村先生の
マッサージも実施
来賓:柴本准教授 国際医療福祉大学
相川助教 国際医療福祉大学
全員で 52名出席
司会の若月監事より例会の開始が発せられた
1.【土田会長挨拶】
冒頭、昨年10月に赤木副会長が亡くなり誠に残念でした。先生も懸命に癌と戦われたのですが、我々は何にも出来ずに居りましたご冥福を祈るよし発言があった。
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- 一般的な活動としては 昨年は充実した年でした。正会員が47名増え、特別会員に与謝野馨先生になって頂き今後の我々の活動には有力な影響があると思っております。
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- 重点活動として「人工鼻」を日常生活用具として認定のお願いは19自治体に実施し今年度から10ヶ所の自治体から新しく認定を頂き昨年までの8か所と加えて全部で18ヶ所となりました。これからは全国の会員がそれぞれの自治体に個人で陳情に行ってもこれだけの実施自治体があるので 認定されるのではと思っております。
【悠声会・福岡代表口石さん】
悠声会に入会してその後福岡で12名の仲間で病院との協力や陳情活動をしております。仲間の中には大分県の方もおります、九大病院との交流会もやっておりますのでこれからもよろしくお願いします。
2.【 各自の自己紹介・現状報告】
【岩瀬副会長】
日常生活用具として「人工鼻」を認定された自治体が18ヶ所になったのですが、福岡県小郡市が認定されたのは本日判明した事です。この様にあちこちで周りの市区町村が認定されれば認定が進みやすくなると思います、その為の資料は会の方で準備する予定ですのでそれを使い会員自身で陳情出来る様にしたいと思っております。この件はそもそも3年前に世田谷区の上川区議のご協力で認定が始まりましたので、先日の4月8日に世田谷区役所へ土田会長と訪問してこれまでの実績を報告して御礼を述べてまいりました。
悠声会のホームページに資料とかデータが数多く載っておりますが、もう数年経っている物もあり見易い様に順次改良して行きたいと思っております。ご協力お願いします。
【高野理事】
私は食道発声で喋っております高野です。この悠声会は発声法に関係なく仲間に入れて頂けるので お仲間に入れて頂いて少しばかりお手伝いをさせて頂いております。例会に来るたびに皆様方の発声が良くなり元気を頂いております。
【嘉村理事】
下咽頭癌で声を失くしました。今はアドヒーシブを使いなるべく手を使わないで声を出しております。空腸移植ですので 発声がなかなか難しく今後とも頑張って行きたいと思って居ります。
【Mさん】
新声門の辺りを押さえると声が大きくなるので自分で考案してベルトで押さえております。ご参考にして下さい。普段は余り声を出さないのですが、せめて声を出すときくらいは大きな声を出したいと思ってこんな工夫をしております。
【Cさん】
2007年5月に下咽頭癌で手術をしてそれから2年間食道発声を練習しましたが上手くいかず 2009年にプロヴォックスを入れました、今ではラリボタンを入れてフリーハンズでしゃべっています。
【Kさん】
千葉医療センターでプロヴォックスを留置した7名とこれから入れる予定の3名で悠声会千葉支部として活動しております。情報交換とかお互いの悩み等を交換しております。これからの患者さんが早く発声出来る様になり早期の社会復帰を援助して行きたいと思っております。
【Mさん】
プロヴォックスを入れて丸3年経ちます。日常生活は術前とほとんど変わりなく出来る様になり、先週はバンコクにゴルフに行って来ました。今後ともよろしくお願いします。
【Sさん】
プロヴォックス入れて4年目です。3ヶ月毎に交換しております。先日整形外科の先生と話をしていたら赤木先生のお知り合いで 「悠声会に入っているか?」と聞かれてビックリしました。世間は狭いものだと感じました。
【Kさん】
プロヴォックスを2年前に入れましたが、それ以前の放射線治療の影響か喉に違和感があって痺れたりしこりが有ります。会話としては2〜3名なら良いのですが、団体の会話には少し大きな声がいるので難しいです。
【Hさん】
プロヴォックスを入れて4年です。まだなかなかですが、アドヒーシブは貼ってから約1週間は持ちます。プロヴォックスは半年位で交換しています。昨年は肺癌にもなり手術をしました、これからも前向きに頑張って行こうと思います。
【Kさん】
2010年11月に喉頭全摘して翌年震災の月にプロヴォックスを入れました。2年間はあまり練習をしないで現在まで以前と変わらずに居ります。この会に参加は二回目ですがここに来ると言語聴覚士の先生の指導が受けられるのでそれがありがたいです。昨日は前に入っていたテニスクラブに復帰して4ゲーム楽しんで来ました。
【Nさん】
私は気管孔が無い喉摘者で亜全摘手術です。ですから身障者で無く、一応声もこの様に出ます。喋ったり飲食は出来ますが、歌は歌えません。音程を変えられません。悠声会の方々はカラオケで上手に歌われておりますのは感心します。この悠声会はふところが大きな会ですので私の様な変わり者でもお仲間に入れて貰っております。これからも長いお付き合いをよろしくお願いします。
【Nさん】
先月中旬に手術後始めて 飲み会の二次会に行きましたら携帯電話を失くしてしまいました。携帯が無い間は連絡が来ないので気楽でしたが、先週会社が新しい携帯電話が支給されてそれがこれです。私の会社の倉庫が厚木にありますが高速が出来てこれまでよりは30分も早く行ける様になりました。ますます便利になるのでしょうね。
【Mさん】
ここに来ると元気が出ます。プロヴォックスを入れて3年目です。プロヴォックスの今回の物は1年間交換しておりません、始めの頃は2〜3ヶ月で交換しておりましたが交換すると調子が悪くなる様な気がして、調子が良くて洩れていなければ良いと思い交換していませんがもうそろそろ交換が必要と思います。
【Kさん】
2年8ヶ月プロヴォックスを入れてから経ちます。仕事も以前と同様にしております。ゴルフも月に1回程度はこなしてして居ります。これからもこの順調な日々が続くことを願っております。
【Iさん】
プロヴォックスを入れてから長くなりますが なかなか上手く喋れません。個人個人で色々と違うのでしょうから 慌てずに少しずつ前向きに生きて行こうと頑張っております。
【Hさん】
なかなか話す機会がないので上手になれません。練習しなければとは思っておりますので これからも頑張ります。
【Yさん】
フリーハンズは私にはまだ早いかと思いますが試してみたいと思っており悩んでおります。アドバイスを頂きたいです。声を失ってから引っ込みがちとなって居る様にも思えますが、今後は会に入って頑張って行きたいと思います。
【Tさん】
2月20日に喉頭全摘出してプロヴォックスも同時に入れました。今日は皆様のお話しを聞いて参考にして練習したいと思います。今後ともよろしくお願いします。
【Oさん】
ラリボタンをやってみたが結果として私の場合はプロヴォックスが気管孔に近過ぎてラリボタンと接触するので使えないとわかりました。通常のやり方としてのフラッシングの使い方と効果を教えて頂きたく 宜しくお願いします。
【Aさん】
暫くぶりに例会に参加です。今日は勉強させて頂きます。これからもよろしくお願いします。
【Yさん】
4年間銀鈴会に通いましたがダメで、4年前にプロヴォックスを入れました。肺癌に罹っておりますが腫瘍が5cmで変わりがないのでそのまま普通に暮らしております。外面的には変わらず友達と付き合ったり元気に生活しております。赤木先生と同じ肺癌でしたので一緒に頑張りましょうと言い合っていたのですが、先生に先に逝かれてしまい寂しいです。
【Oさん】
私は食道発声でお話ししております。この会に来て皆さんにお会い出来るのが楽しくて参加させて頂いております。今後ともよろしくお願いします。
【口石さん 悠声会・福岡】
先ほどちょっと喋らせて頂きました。現在 仕事は現役で働いております。一度は定年退職して再雇用して来年で6年になります。来年は66歳ですので 仕事は辞めようかと思っております。フリーハンズと手で押さえるのを適宜使っております。仕事の間はフリーが便利です。大きな声が必要な時はカセットを付けて手で押さえて使っております。何事にも挑戦する意味でボイストレーニングを6カ月通い基本的な発声法を学び カラオケも出来る様になりました。福岡では病院などにも悠声会のPRをしております。来年には仕事を辞めて悠声会を全面的にやろうかと思っております。
【木村監事】
今日も仕事で遅くなって申し訳ありません。 プロヴォックスを入れて丸8年になります。この頃一番感じている事としてプロヴォックス留置後に皆さん早期に声が出る様になったと思います。昔と比べると医師の腕も上がっており器具も改良されていてそれに加えてネット等での情報があるのが原因と思います。半年とか一年で我々と変わらない発声が出来る様になっております。問題はそれから先の上達は自分が努力しないと上手くなりません。私も谷野さんという数倍上手な先輩に出会い 一歩でも近づきたいと練習しました。その一つの方法として毎日やっているのですが5分位鏡を見ながらどうすればアドヒーシブが剥がれ易くならないかとか、何かのヒントを探すことです。私自身も剥がれない様にアロンアルファーを試して一週間位やりました。お互いに経験した事や試して良かったことなどを情報交換しましょう。
【土田会長】
例会の週の水曜日この場所で(13:00〜15:00)に木村教室としてフリーハンズを中心として3〜4、5名で訓練を実施しております。
【Sさん】
リハビリ指導をして頂いていたので遅れました。ラリボタンを4日程着けっぱなしにしておりましたら、潰瘍が出来てしまいました、それで一日に一時間程度しか喋れません。未だに食道発声法の癖が抜けなくて声が混ざっておりまだまだ練習が必要です。今後ともよろしくお願いします。
3.質疑・応答 他
【司会 若月監事】
先ほどブラッシングについての質問がありました。私の場合プロヴォックスが斜めに入っていて術後当初は自分ではブラッシングが出来ませんでした。亀井先生や色々と教えて頂いて自分で出来る様になりました。ブラッシングすると粘々が取れて空気が通り易くなるし声の出方が良くなります。私はラリボタンも使っております。
【木村監事】
水曜日の教室で気が付いた事をお話しします。顔にある口とか鼻はすぐに目に見えるのでちょっとでも汚れると気が付くので綺麗にします。我々の気管孔はアドヒーシブやプロテクターなのでカバーをされているので直接は目に見えません。それで常に気管孔を清潔にして置かなければなりません。カセット等を使い回していると知らずしらずに清潔を保てません。カセットは500〜600円ですがこの辺りは清潔に保つことを優先される方がよろしいかと思います。なお、ぬれタオルで気管孔の周囲を拭き取る事も大切です。ご参考にして下さい。
【Kさん】
千葉の会員さんでシャント法にて声が出ている方ですが、この方の声が普段喋る時は私と同様な声質なのですが一旦カラオケで歌を歌いだすとほとんど健常人と同様の発声で上手に歌われます。音楽で歌うと発声が異なるのではと感じております。皆様に中にも 普段の喋りと歌を歌うと全く違う発声が出来る方が居るかもしれませんので、是非ともカラオケをお試し下さい。何かの発見があるかもしれません。
4.司会の若月監事より閉会の挨拶
それでは例会はこれにて終了してまだリハビリは続けておりますのでリハビリご希望の方はそのままお待ちください。
来月は5月12日(日)の例会を予定しております。皆さんご苦労様でした。
5.後記
今回は、会長、若月監事の発案で各自発言の後、10〜15分ほど少人数で雑談の時間を設けたところ非常に好評でした、とくに女性会員からは好評でお互いの親睦を深めるのに有効のようでした、次回からも実行したいと思います。
発行者 土田義男・岩瀬俊男・高野茂
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