定例会報告

ホーム ニュース 定例会 技術情報 悠声会会員の皆様の声  悠声会資料 写真館

第180回 悠声会報告書
(令和5年度 第8回)

開催日時 令和5年11月12日(日)13:00~15:00

開催場所 東京都障碍者福祉会館 2階 教室
       リハビリ 集会室Eで実施

出 席 者  会員 21名(家族2名)  見学者2名(家族4名) 
     がん研有明病院言語聴覚士 工藤さん    アトスメディカル社員2名

【福島理事】
 11月の定例会を始めます。
 鈴木会長は声が出る様になりまして元気にいらしております。ご挨拶お願いいたします。

【鈴木会長】
 皆さんこんにちは。
 皆さんにご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
 7月に20日間入院してプロヴォックスを取って穴が塞がるまで20日間かかりましたが、食道が完全にならないので、2カ月間をあけて先月半ばに入院し、プロヴォックスの再挿入を行いました。元々入っていたところではなく、場所を変えて入れ直し声が出るようになりました。ところが、退院の前日まで大丈夫だったのですが、翌日に声が出なくなり、退院後約1週間声が戻りませんでした。
 翌週、プロヴォックスを交換したら声が出る様になりました。
声は出るようになりましたが、皆さんに心配を掛けて申し訳ありませんでした。特に有明病院へ通院されている方々から先生に声を掛けていただいたので、先生も大分プレッシャーを感じていたようです。
 最近コロナ、インフルが増えてきていますので気を付けてください。定例会では手指消毒はお願いしておりますが注意してください。
 この3年まとまった形で活動は出来なかったですが、九州支部では今年から活動を再開していて、今日も定例会をやっています。関西、東海は中心になって活動されていた方が亡くなられたりして活動が出来ていません、全国規模で活動しないと広がっていかないと思います。特に関西方面に問題があります。大阪から出席された方もおります。
 今日は見学の方がおられます。ご挨拶お願いいたします。

【見学者Iさん】
 Iと申します。
 先々週有明病院で悠声会を紹介されました。電気喉頭を紹介されましたが、今後の方向を決めようと思い参加しました。

【鈴木会長】
 今日はELの名人が来ていますので話を聞いてください。

【見学者Yさん】
 2回目の参加ですが、宜しくお願い致します。

【見学者Kさん奥様、娘さん】
 主人が10月12日に下咽頭がんの手術をしましたが、まだ1カ月でここへは来られませんでした。福島先生にお世話になって、声の出し方を家族で手助けが出来ればと参加しました。
 家族としても全くわからないのですが、季節で痰が固まったり喉に血が出てきたりするので、皆様からお話を聞きたいと思います。

【見学者Nさん】
 有明病院でシャント手術の予定です。

【鈴木会長】
 Nさん、聞きたいことはメモでお願いします。

【都立駒込病院 言語聴覚士 宮田さん】
 今は手探りの状況で、仕事に活かせると思い参加しました。

【都立駒込病院 看護師 長澤さん】
 プロヴォックスも病院内で少しづつ増えて来ています。
 私が院内で手術前と後とでどう違うのか調べています。宜しくお願い致します。

【小泉副会長】
 副会長の小泉です。
 鈴木会長が声が出て復帰されましたが、もう少し色っぽい良い声で復帰されると思っていました。穴を明けなおして再挿入というのは多くはありません。
 場所を変えて再挿入が現実として出来るということは、我々に勇気を与えてくれます。先ずはおめでとうございます。
 Kさんの、季節での痰の状況や出血の件ですが、私はこの季節から加湿器を弱めに一日中掛けることにしています。乾燥してくると痰が余計に出たり、朝起きた時に痰が固まって声が出せない時があります。
 出血は、乾燥と寒さから痰を強く出したりすると出血します。私は以前那須高原に単身赴任していましたが、日中も氷点下の日が多々ありまして、その様な日に痰を強く出したり、乾燥からせき込んだりすると出血します。
 一度出血すると暖かくならないと治らないことがありました。清潔に保っていれば大丈夫でしたが、気管口の掃除をするときに血だまりとして出てくると落ち込みます。
 冬場は特にピンセットで清掃する場合には気をつけることと、痰をあまり強く出さないことです。主治医に相談したことがありましたが、良くあることで、暖かくなれば治るから大丈夫だと言われ、その通りに治りました。
 最近はあまり気にしないようにしていますが、はっきり言って嫌なものです。気を付けましょう。

【木村副会長】
 副会長の木村です。
 会長おめでとうございます。
 今までしゃべれていてしゃべられなくなるというのは大変だったと思います。
 乾燥は気を付けたほうが良いと思っています。加湿器はつける、まめに掃除をする、寝るときはガーゼにに水をひたしておくとバリバリと言うことはありません。
 私事ですが、11月1日に白内障の手術をして周りが明るくなりました。
 2007年にプロヴォックスの手術を受けて丸16年経ちました。あっという間だったですが、16年経ってもまだ満足いくしゃべりが出来ません、毎日が練習です。
 プロヴォックス中心の生活をしていて、しゃべりがうまく行かないと楽しい生活ができません。これから手術の方も、苦労されている方も一緒にお支えして行きたいと思います。

【片岡監事】
 総会以来の出席です。今日は久し振りで会長が心配で出席しました。
 役所から電話があって去年の3月31日から補助が無くなると言われました。皆さんの所はどうなのかと思います。

【鈴木会長】
 日常生活用具は依然として認めているところと、そうではないところがあります。そのうちに情報を集めて報告します。
 元々日常生活用具を自治体にお願いし広げてきて400ヵ所位まで拡大して来ました。要は健康保険の対象でないことで認めてほしいというのが趣旨でした。健康保険の対象となりましたが、アドヒーシブとカセットはOKで、リムーバーやシリコングルーは対象外になっていて手落ちになっていますが、中々つかみきれないのが実態です。

【矢野監事】
 千葉から来ています。
 プロヴォックスを入れて、アトスから悠声会を紹介されました。下咽頭がんで声が出にくいですが、日常生活は出来たので仕事をやってこれました。
 買い物も一人で出来ますが、色々な方と話しをしたりお茶を飲んだりしたときはどうしても声が止まってしまいますが、それはそれでしょうがないと思っています。
 日常生活が出来て前向きにやっていければ良いと思っています。
 7月に、1年に1度の検査で中咽頭がんが見つかりましたが、完ぺきに取れたと言われてほっとしています。これからどうなるかわかりませんが、光免疫療法をがんセンター東病院でやっていて、かなり進んでいると聞いています。

【Mさん】
 和光市から来ています。
 プロヴォックスを入れて12年目、今まで80何回もプロヴォックスを取り替えています。今月も主治医に言われてで取り替えました。
 どんなことでもある程度練習が必要で毎朝洗面所で「アイウエオ・・・・」の練習をしています。木村さんから色々教わって、その努力で話せる様になったと思っています。
 皆さんも頑張ってください。

【Iさん】
 2013年7月に横浜市民病院で喉頭摘出手術と同時にプロヴォックスを入れましたが、話せなかったので、がん研有明病院を紹介され、喉に10本麻酔を打ったら、ビックリ声が出て涙が止まらなかったです。それから1週間に一度から1カ月に一度注射ををして声が出る様になりましたが、緊張すると声が出なくなるので、あまり話してはいません。
 二刀流でシャントとELで話しています。

【Kさん】
 駒込病院でお世話になっております。
 去年の12月にプロヴォックスの手術をして、悠声会に参加しました。病院では得られない生活の知恵を得られるので大変良いと思っています。
 以前は大きな声が出せなかったのですが、スコットランドから研修生を受け入れた際、研修も何とか乗り越えられました。

【Tさん】
 私は臆病ですが、今かかっている病院はまめに検査してくれます。そのおかげで、がんが見つかって駒込病院へ入院して手術をしました。

【Yさん】
 会長おめでとうございます。
 福島先生にプレッシャーを掛けた大勢の中の一人です。
 先月浜離宮へ友人と行きました。築地がんセンターで手術して病室から見ていた、浜離宮で天皇が着るような衣裳を着て巡るイベントがあって、とても良かったです。浜離宮は障がい者はただで入れますが、朝から晩まで健常者と付き合うと疲れます。
 色々な所へ行きたいと思っています。

【伊藤理事】
 先ずは、会長おめでとうございます。会長がしゃべれなくなったらどうしようかと思っていました。
 私事ですが、健常者と歩きながらしゃべったり普通に出来るし、何とかなるので後は元気でやっていこうと思っています。
 先週連休だったので、勘違いして会の日を間違えました。

【Iさん】
 手術をしてから6年になります。何とかしゃべれて仕事にも行っていますが、70歳になったので今年で仕事を辞めようと思っています。
 銀鈴会にも入っていて訓練の研修がありましたが、シャントは何もありませんでした。   
 食道発声ではないとだめだという人がいて残念でした。

【Mさん】
 日野市から来ています。
 プロヴォックスを入れて1年7カ月になって、先週の水曜日に交換しました。交換すると声が出にくくなって2週間くらいかかります。今日はこの位で宜しくお願い致します。

【Tさん】
 町田から来ました。Tと申します。
 町田市は生活用具の給付は3年前に無くなって、健康保険の適用になりました。私は現役でしたので3割負担で、以前は毎日取り替えていましたが、今は3日に1回取り替えています。下咽頭がんの手術をして障害者手帳をもらって、最大限使っています。

【鈴木会長】
 障害者割引などは入会時にお渡ししたプリントに書いてあります。
 有効に使ってください。

【Wさん】
 目黒から来ています。
 色々困ってきています。トイレが近くなってきて、食べ物が少しづつ通らなくなってきていますが、毎晩の晩酌と、若いお母さん方とテニスを楽しんでいます。
 今日は駒込病院の看護師さんが休みを返上して見学に来られて、心強く思っています。
 あとどれ位寿命があるかわかりませんが、1日1日を楽しく、と思っています。

【Wさん】
 私は7年前に手術をして、八王子で移植をしまし、その後にプロヴォックスを入れました。 発声は出来ていませんが、続けてやっていこうと思っています。
 どうぞよろしくお願いいたします。

【Yさん】
 喉頭摘出して銀鈴会で食道発声を練習して、ELもやりましたがあまり合わなくて、今やっているボイスレッドリバーで話しています。
 手術の時に下咽頭や食道がすごく細くなっていて、シャント手術を諦めました。本当はシャント手術をしたかったですが、本当に残念で仕方がありません。
 食道発声もELもだめでも、色々な手だてがあります。ボイスレッドリバーもあります。

【Kさん】
 調布から来ています。
 手術をしてから4年になりますが、最近の体調はあまり良くなく、このところは特に良くないです。動悸が激しく息切れがして、目がショボショボして活字が読めなくなってきています。
 今朝の健康番組で肺の事をやっていて横隔膜をあげる呼吸をやりなさいと言っていました。夜寝ているときに腹式呼吸をやっていると朝から調子が良いです。
 私は最近痰が多く出て食事の後は痰がべったりついていて、1日5、6回痰を取っています。取り替えた古いプロヴォックスをもらって調べましたが、きれいでブラシの使い方が良いのではと思います。
 痰を柔らかくするのでネフライザーを使って、痰を柔らかくして取っています。先月プロヴォックスの交換で福島先生と話をしたときに、1月から昭和大学病院へ移動すると聞きました。会長はどうするのですか。

【鈴木会長】
 今のことは皆さんにはお話ししていませんが、がん研有明病院はプロヴォックスの交換だけなので、昭和大学病院へ移ってもよいかと思っていますが、具体的にはこれから考えます。

【Yさん】
 2カ月前に順天堂病院で下咽頭がんの手術をしました。まだ入会していません。

【Mさん】
 Mと申します。久し振りに来ました。よろしくお願いいたします。
 私は移植しているので、喉が詰まってしまいます。食道がんで移植していますが、普通に仕事をしています。
 病院へ行って不安な事は、検査をしますが、毎日毎日不安になってしまいます。

【Mさん奥様】
 初めましてMの家内です。
 久し振りに伺うことが出来て嬉しく思っていますが、主人の声が年とともに聞き取りにくくなって来ました。
 福島先生を心から信じております。今後ともうるさい家内ですが、主人ともどもよろしくお願いいたします。

【Kさん奥様】
 主人は下咽頭がんで10月に移植をしました。痰が乾いてしまって取ると、出血して困ることがあるので聞きたいです。また、放射線治療と抗がん剤を併用して治療した方で、どんな副作用があったのか聞きたいと思って来ました。

【鈴木会長】
 痰を自分で出すのは良いことだと思います。私はピンセットを使います。固まる前に取ります。湿らせて取ります。気管口の周りを湿らせて取ります。
 ピンセットはまっすぐな物や先が曲がっているもの等、色々なものがあります。皮膚に当たっても傷が付かないものを使います。
 痰を取るには、先が曲がっていて先が丸まっているものがいいと思います。気管口に当たっても痛くなく、痰が取れます。また、部屋全体の湿度をあげるといいと思います。
さらに、ネブライザー(加湿器)で柔らかくするのがいいです。また、ガーゼやエプロンを使います。

【小泉副会長】
 私は放射線治療と抗がん剤の併用治療をしましたが、抗がん剤が合わずに、肝臓と腎臓の数値が悪くなって抗がん剤治療はやめて、その分放射線治療を長くやりました。治療後に仕事をしている方もいましたので予定を入れていましたが、私の場合は2~3日は大丈夫でしたが、その後、駅の階段を登れないほどの疲労感が出て帰宅してダウンでした。
 放射線治療は何回か経ると喉に痛みが出て、朝晩と食事の際に鎮痛剤を飲みます。声もかすれてきて出せなくなりますが、私の場合は治療後ある日突然出る様になりました。
 私の場合は後遺症で痛みと声帯が腫れあがり、嚥下障害が出て結局、喉頭摘出しました。後遺症のことは、放射線治療の説明の際に数パーセントの確率で半年後位に出ると説明されていて、その数パーセントに当たってしまったという事でした。
 私の場合は特異な状況なので、良く主治医と相談されて納得されてより良い方法を選んでください。

【鈴木会長】
 最初に話があった、歩きながら話をしてコミュニケーションを取るのは非常に辛いです。Tさんの話にありましたが、障害者手帳は有効に使う事です。

【木村副会長】
 10日後の水曜日11月22日13時からフリーハンズ勉強会をやります。皆さん参加してください。会の後、カラオケをりますのでよろしくお願いいたします。

【福島理事】
 それでは定例会を終了いたします。