第210回 悠声会報告書
(令和8年度 第2回)
開催日時 令和8年5月10日(日)13:00~15:00
開催場所 東京都障碍者福祉会館 2階 教室
リハビリ 集会室Eで実施
出 席 者 会員 23名 見学者 3名(うち家族のみ1名)
群馬パース大学リハビリテーション学部言語聴覚学科教授 石川幸伸先生
コロプラスト社員 3名
【福島理事】
今回はたくさんお集まりいただきまして、ありがとうございます。
それではこれから5月の例会をはじめさせていただきます。
会長よろしくお願いします。
【鈴木会長】
こんにちは。今日は母の日です。我々には発音の難しい日です。
これがちゃんと言えるようにみんなで練習しましよう。
今日は羽賀さんがお休みなので、フルートの演奏はありません。
いい気候になってきたと思っているうちに、なんか暑くなってくる可能性がどうも高そうで、何か酷暑というような言葉ができるようです。ことしの夏も暑いのではないかと心配されますが、暑さに負けずに乗り切っていきたいと思っております。
来月は定例会の前に総会を行います。6月16日です。皆さん出席をしていただければと思っております。よろしくお願いいたします。
今後の行事としては6月28日に大阪の支部でシャントの会を計画しております。3~4カ月に1回は開いて欲しいとのご希望が結構多かったので、皆さんまた参加いただけるのではないかと思っております。その次は10月24日を予定しております。今年は大阪も定期開催にもっていきたいと考えています。
それから今月5月30日の土曜日ですけれども、コロプラストさんの主催でスマイルボイス交流会というものが開かれます。うしろにパンフレットを置いてありますので、参加いただければと思います。シャントの方以外のいろいろな方がお見えになるようです。又、専門の先生方のお話もあるようなので、参考になるかと思います。
今日は見学の方が3名お見えになっています。Siさん、Waさん、Taさんのお母様です。この後、コロプラストさんからのアドバイス等お聞きいただければと思います。また後程、お聞きになりたい事があれば質問をしていただいて、皆さんの方から何かアドバイスがあれば、よろしくお願いいたします。
石川先生お久しぶりで、勤務する場所が変わられましたので、その挨拶を兼ねて、ご挨拶よろしくお願いいたします。
【石川先生】
皆さんこんにちは。いつもここで福岡から来ましたと言うのですが、今日は群馬からまいりました。群馬パース大学に勤務しております。以前は4~5時に起きて6時ぐらいの飛行機で来ていましたが、今日は朝から家族サービスをしてから来ました。この会も以前と比べてすごく女性の方が増えまして、これはすごいことだなと思います。通常喉頭摘出された方は男性9,女性1と教科書的には言われていますが、これだけ女性の方が集まられているのは、ここぐらいではないかと思います。多分女性ならではの悩みとかもあると思いますので、色々と先輩方に相談してください。優しい方が多いので。あと女性会員の集いもあるようです。
喉頭摘出しますと一番の悩みは発声だと思います。先ほど見学の方とお話しさせていただきましたら、病院で手術をした後のリハビリテーションをしていないところがあると聞いて、ちょっとびっくりしました。私が10年ぐらい前に調査をしたところ、2015年からようやく術後のリハビリテーションが100%に乗ったと思ったのですが、その前は60%とか40%の時代があったのですが、10年前いやそれよりもっと前のことがまだ行われていると思ったら、今後とも調査研究をして、事態を明らかにし啓発活動を続けていかなければいけないかなと思っております。
後は嗅覚の問題です。喉頭摘出の方の発声は一応リハビリをほとんどできるようになったのですが、ただ嗅覚の問題に対してはリハビリがない状態だったので、嗅覚リハビリをし、研究していくなかで、もともとある嗅覚の完全回復には至らないということで、器械を作って効果を研究しております。
新しい大学に移ったので地域交流をするようになりました。ちょうど高校生が大学に来て大学の講義をうけるという動きがあり、このような病気も社会一般的にもわからないし、広く伝わってもいかないので、どういう苦労があるかもわかりませんから、ちょうどいい機会だと思い「高大接続プログラム」で私が講師を任されたので「声に向き合う2日間」と題して、最終日に小泉副会長をお呼びして、喉頭摘出した方の体験談を話していただけたらと思っています。小泉さんはウクレレも弾けますので、高校生とみんなで歌うのもいいかなと思っております。まだ小泉さんにはご承諾いただけておりませんが、よろしくお願いします。
前のところでは研究研究ばかりだったのですが、こんごは地域貢献活動や啓蒙活動をどんどんやっていきたいと思っております。
以上ですが、今後とも「よろしくお願いいたします。
【司会】
では、マイクを回していきたいと思います。よろしくお願いいたします。
【矢野監事】
6年前に下咽頭癌で柏市のがんセンター東病院で喉頭全摘出しました。プロヴォックスを入れたのは結構早くて4ヶ月後に有明ガンセンターでした。柏のがんセンターではプロヴォックスはほとんどやっていませんでした。私は当時仕事をしていたので、私はプロヴォックスをやったおかげでよかったと思っています。今日は時間に余裕があったのでひとつ前の駅から歩いてきましたが、佐川急便やおまわりさん等に道を聞いたりするちょっとした会話が「いいな」と思いました。プロヴォックスをやってよかったと思っています。
【Maさん】
先月、有明ガンセンターでプロヴォックスを取り換えてもらいました。6mmを入れようと思いましたが、むくみが取れていないので6mmを入れると声が出にくくなるかもしれないので、いままでの8mmでどうですかと言われ、今8mmが入っています。でも少し声の出がよくないです。それと一番困っているのは先日2階に上がろうとして階段でつまづいて、打ち身でしたが、いつもは一万歩歩いている散歩が、五千歩で嫌になってしまい動けなくなりました。今のところ散歩もできないなと悩んでいます。皆さんもケガには十分気をつけてください。又日常生活の健康にも気をつけてください。
【Kiさん】
ちょっと間があいたのは体調不良もあったし、ちょっと出かけていたりもしていました。今が元気でゴルフもやっています。最近よく思うのが複数で会話している時に入っていくタイミングが難しく考えているうちに新しい話題になってしまって、後から「ああ言いたかった」と色々思います。それが解消されれば楽しく会話できる気がしますが、まだまだだなと思っています。私も2022年に全摘をして、23年の2月にプロヴォックスを入れましたが、役10ヶ月声がでませんでしたが、今はだいぶしゃべれるようになりました。今出ない人もでるようになると思うので頑張ってください。
あと私のプロヴォックスは12.5mmですが、このぐらいが丁度いいと言われていますが、痰を思いっきり出すとプロヴォックスが何か動いてしまうようなので、それが何とかならないかなと思っています。
【Haさん】
ゴールデンウィークはどこにも行かず、一人暮らしをしている長男が帰って、沢山の愚痴をきかされました。教員で2年目ですが、愚痴の内容がちょっと笑えるようなものだったので、ほっとしています。中学一年生を観ているのですが、面倒くさいとか言っていましたが、子供は日本の宝だからちゃんと見てあげてねと言うと、わかっているよと怒られてしまいました。というわけでゴールデンウィークは終わってしまいました。
【Taさん】
2011年に喉頭摘出手術をしてプロヴォックスを入れたのですが、夜寝る時に欠かさず枕元にお手入れセットとライトと揃えておいたのですが、それを旅行セットと兼用しており、旅行に行った時にもちだしたきり、枕元に戻さないでいたら、ある晩急に息が出来なくなってしまいました。そういう状態が初めてだったので、とても焦ってしまい、しかもその時に限ってお手入れセットが枕元に無く急いでリビングに行って痰をはがして事なきを得たのですが、その話を息子にしたところ、大変だからということでアップルウォッチを買ってくれました。緊急事態で救急車も呼べるし、助けも呼べるということでそれ以来しているのですが、心拍数も測れるし歩数も記録できるので、色々と使っています。そのほか心房細動の記録とか色々なデーターもとれるので、病院の先生もこれはいいねと言っていたそうです。こんなものも便利です。
【Taさん】
60代にはあまり感じなかったが、70代になったらすごく疲れがとれなくて、ビタミン剤を飲んでもピンときません。70代の壁を超えないといけないなと思っています。
【Oさん】
女性が沢山いらっしゃって、すごく心強いし、皆さんすごく素敵で、やはりこういう見た目というのは大切だなと思い、私ももうちょっと気を使って頑張ってやっていこうと思います。
【Koさん】
明日有明ガンセンターに4回目のプロヴォックス交換に行ってきます。
12月の終わりに一回漏れて6mmに交換していただいて、次も6mmで行こうかと思いますが、6mmに交換した瞬間はすごく効果的ですが、慣れると変わりません。息を長く続く練習とかそういうものは大切でやらなければいけないと思っています。
フリーハンズはシールを使っていますが1日ではがれてしまいます。夜、気管孔が小さくなってしまうので、ラリチューブを試したが、うまくいきません。
【Soさん】
今、うちで色々やっていて、テレビを見たり、体操の練習をしたりしてます。
【Saさん】
常勤の仕事をやめて時間が出来たので着物生活を始めて一年ちょっとで病気がわかったので、もう着物は着られないと思っていたのですが、ある方が病気だって障害があったって着物は着れると言ってくださって、着物を着ています。私が今着物を着ているのは、あの病気に負けないで、自分のやりたいことをやるという決意表明のつもりで着ています。先月、四国の金毘羅歌舞伎に行ってきました。その時恩師の89歳の方と一緒に行ったのですが、3泊4日の間ずっと喋っていて、とても調子よく喋れるのです。でも家にいると主人とあまり喋らないので、やっぱり誰かと喋っているということは大事だと思います。
【伊藤理事】
私は21年の10月に喉頭がんの手術をして全摘いたしました。全摘して半年後の翌年5月にプロヴォックスを入れました。最初はやはりなかなか声がでなかったり、色々辛いこともありましたが、この会に参加するようになり、皆さんのお話を聞いて誰だって色々あるよなんて励ましていただきながら、今に至ります。
最近女性に方がとっても増えて、色々「あれもできるよ」「こんなこともできるよ」ということを聞いて、私も諦めかけていた色々な事を再開したいと思っています。
運動系の事が好きでしたが、呼吸が浅くなったせいでゴルフに行く回数も減り、スコアも悪くなると、行きたくなくなるというようになっていたのですが、最近、ピラティスを始めました。とにかくピラティスで呼吸を整えて、それで頑張ろうと思っています。ゴルフも再開することにして、ちょっと前向きに行こうと思っています。
【Kaさん】
京都の方でシャントの計画をしていたのだけれど放射線をやった後でのシャントの効果があまり無いようなお話で、相談をうけたのですが、悠声会では空腸再建の方もたくさんいらっしゃって問題はないじゃないかと思います。
私もラリボタンの件はこの会で知りましたし、病院によっても、又地域においても、かなりシャントに対する差があると思います。
色々な仕事があると思いますが、皆さんと色々コミュニケーションが図られるといいなと思います。
【Tiさん】
今から19年前の2007年の5月下咽頭癌の手術をしました。プロヴォックスはすぐに入れずに、2年後の2009年にプロヴォックスの手術をしました。
下咽頭癌の手術は14時間かかりました。空腸と食道がなかなか接合しなかった。
入院してこれから手術というときに、手術台に横になった時に看護婦さんが「千葉さんどうぞ安心しててください。あなたの手をちゃんと握っていますから安心して手術をお受けください」と言われたんです。その後すぐに全身麻酔がきいて、何も覚えていませんが、そういう事を言われたことははっきりと覚えています。
だからという事ではないのですが、手術をした後の直りは非常に良かったです。
私はその看護婦さんの力というものはすごいなと思い、今も忘れられません。
【石井理事】
私は2017年の7月に横浜市立大学で下咽頭癌で喉摘をしまして、11月に放射線治療、その間に食道癌の手術を1回しました。2018年の5月にプロヴォックスを留置しました。7月に職場に復帰しました。調理師でしたので最初からハンズフリーを使って話をしています。その後5年して舌癌をやり、食道癌を2回手術しました。
結構な経験をさせてもらっています。今これだけの声がでて喋れるので、色々な方のおせっかいをやいて、発声のお手伝いをさせていただいております。
プロヴォックスの手術をした方の発声のお手伝いをさせていただいているというお話をしたのですが、この前お会いしたところ、何と声が出るようになって「どうしたのですか」と聞いたのですが、まあ本人もよくわからないと思うのですが、とにかく腹筋がすごく動くようになりました。多分そのおかげではないかと思います。ただ未だ息が続かなくて、もう少しお手伝いしたいなと思っています。ちょっと脳梗塞の後遺症もあるので、お口がうまく上がらず、活舌がすこし悪いのでもう少し頑張れば会話ができるようになるのではと思い、もう少しお手伝いができればと思っています。
【幸田理事】
私は立川の先の日野という所からきていますが、今日は新選組祭りでした。
2021年に喉頭摘出をして、22年の2月にプロヴォックスを入れました。昨年の8月にプロヴォックスを再度入れなおしました。プロヴォックスが閉じたときは8mmのエクストラをいれていましたが、それがよくなかったようで、肉芽が出来てしまい、プロヴォックスを押し出したようです。だから、あまり短いものを入れると肉芽ができるのではないかと思います。
【Waさん】
プロヴォックスを入れても息を入れるだけで、言葉にすることは大変でコツコツと努力することが大切だと思いました。コツコツやると気が付けば話せるようになると思います。
次は嗅覚を取り戻したい。これを希望に頑張りたいと思います。
【籠谷監事】
3人の孫と公園に行って身体を動かしたり、家の中でゲームをしたり楽しく遊んでいました。久しぶりに小さい子供を見ると本当に純粋で、心が洗われるような気がします。小さい子と話をしても2~3m離れると私の声が聞き取りに難いようです。
昨日は麻雀に行ったのですが、思考力と判断力を維持できるのではないかと思っています。私はプロヴォックスを入れて6年たちましたが、呼吸の訓練が大切だと思います。特に息を吐く訓練が大事だと思います。個人差はありますが呼吸の訓練が一番大事だと思います。
【Iさん】
先月からシールが剥がれるようになってしまい、コロプラストさんに相談したらローションを教えていただきました。寝ている間にこのローションを塗ったらよくなりました。
シールを貼っていると気管孔の周りが赤くなってツルツルになってしまいます。
今はローションを塗ってメンテナンスしています。ローションを教えていただいて良かったと思っています。
【Kiさん(EL)】
自分はEvery Sundayなので、ゴールデンウィークは関係ないと思っても終わってしまうと、終わってしまったなと思っています。
今日も皆さんのお話を聞いていると、プロヴォックスはいいなと思います。
何がいいかと言いますと、感情があるのですよね。プロヴォックスの言葉には感情があります。ELには感情が無いので、特に怒っている時はダメですね。
この会に来ると元気づけられるのですが、うらやましいなと思っています。
【Kaさん】
少しは声が出るようになりました。まだ息が続かないので、もうちょっと練習が必要だと皆さんの話を聞いて思いました。
【鈴木会長】
見学のWaさん、どうですか、少し話してみますか? まだ無理ですか。
この定例会とは別にシャント発声教室をやっています。今月でいうと20日ですが、少人数でやっていますので、よろしければ参加してください。
見学のTaさん、何か感想はございますか?
【Taさんのお母様】
息子が、若いのですが手術いたしました。もともと海が好きでサーフィンで海外に行ったりしていたので、もう海に入れないんだとショックみたいです。話すことも大好きで友達も多く、友達に助けられています。今日皆さんのお話を聞いて色々なことが勉強になりました。息子に伝えたいと思います。
【鈴木会長】
海に入ることは無理ですが、どういう形かわかりませんが、違う形で海に向き合うこともできると思います。Iさんのようにヨットマンの方もいらしゃいますので。
また、逆に全く海と縁をきって新しい事を目指すのもありかと思います。場合によっては割り切ることも大事かと思います。
あと、IIさんのおっしゃっていたローションはなんというものですか?
【Iさん】
「シルティーローション」という保湿ローションです。気管孔の周りをきれいにして、このローションを塗ると完璧です。シリコングルーを使っても効き目は変わりません。
【福島理事】
それでは本日はこれで閉会とさせていただきます。
来月の例会もよろしくお願いいたします。 |